2019年1月16日、米国のハーバード大学図書館及びマサチューセッツ工科大学(MIT)図書館は、連名でPlan Sの実現に係る手引きへのコメントを発表しました。
コメントは主にグリーンOA及びゴールドOAに関する要件に対してのものです。
グリーンOAについては、現状ではPlan Sの求める要件が厳しすぎることを指摘し、OAリポジトリに求められるいくつかの要件を必須ではなく推奨扱いとすべきこと、用語「リポジトリ」と「プラットフォーム」の区別をより明確にすべきこと、CC-BY及びCC-BY-SA以外のクリエイティブコモンズ・ライセンスも許容すべきことなどを挙げています。
ゴールドOAについては、必須となっているDOIに加えて、推奨扱いとなっているORCIDも必須とすべきこと、有料化を防ぐため掲載料無料のOA誌にも財政的支援を提供すべきことを挙げています。
Harvard Library and MIT Libraries provide recommendations for Plan S implementation(MIT Libraries, 2019/1/16)
https://libraries.mit.edu/news/harvard-library/29052/
参考:
cOAlition S、Plan Sの要件を満たすための手順をまとめた手引きを公表:フィードバックを募集中
Posted 2018年11月29日
http://current.ndl.go.jp/node/37124
欧州研究図書館協会(LIBER)、Plan Sの実現にかかる手引きに関する声明を発表
Posted 2018年12月7日
http://current.ndl.go.jp/node/37183
オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)、Plan Sの実現にかかる手引きへのフィードバックを発表
Posted 2018年12月14日
http://current.ndl.go.jp/node/37227