2018年10月3日、米国教育省は、オープン・テキストブックに関するプロジェクトとして、米・カリフォルニア大学デービス校に490万ドルの助成を行うことを発表しました。同プロジェクトでは、化学等の進学する学生が多い分野についても、職業技術教育分野と同様に、オープン・テキストブックの作成を開始する予定です。
今回の計画は、同校が中心となって進めている米国の12大学によるオープン・テキストブックのサービスであるLibreTextsを拡大させる形で事業を進める予定です。LibreTextsは、化学から人文学まで12の学問分野で、6万8,500ページ以上の教科書を公開しており、2億5,000万回以上のページビューがあり学生が閲覧した時間はのべ650年分にあたると述べています。これまでの取り組みで3,000万ドル分の学生の教科書代を節約したと見積もっており、今回の支援を受けて今後3年間で5,000万ドル以上の教科書代の節約につなげることが目標であるとしています。
U.S. Department of Education Awards $4.9 Million Grant to University of California, Davis to Develop Free, Open Textbooks Program(U.S. Department of Education,2018/10/3)
https://www.ed.gov/news/press-releases/us-department-education-awards-49-million-grant-university-california-davis-develop-free-open-textbooks-program
LibreTexts Awarded $5M Federal OER Grant(LibreTexts)[PDF:78KB]
https://libretexts.org/officialPressRelease.pdf
参考:
米国でオープン・テキストブックに関する500万ドルの助成プログラム実施へ
Posted 2018年3月28日
http://current.ndl.go.jp/node/35750
米国議会が職業・技術教育法の改正案を承認 オープン教育資源(OER)が職業・技術教育予算の支出対象として盛り込まれる
Posted 2018年8月27日
http://current.ndl.go.jp/node/36542
米・SPARC、オープン化された教育資源による効果をテーマとした報告書を公開
Posted 2017年9月6日
http://current.ndl.go.jp/node/34625