オランダのオープンアクセスの進展状況(記事紹介)

2018年1月23日付けのオランダ国営のオープンアクセス(OA)に関するウェブサイト“open access.nl”の記事において、ユトレヒト大学図書館職員が行なった、オランダの大学所属の研究者による学術文献のオープンアクセス(OA)状況の調査結果の概要が紹介されています。

Web of Science及びAPIを通じて論文のOA版への情報を提供するサービス“oaDOI”を用いて分析されたもので、結果をまとめた論文のプレプリントがPeerJで公開されているほか、分析に用いたデータもZenodoに搭載されています。

調査によると、2016年に発表された査読論文の42%がOAであったこと、原因は不明であるものの、全ての大学で2013年から2014年にかけてOA率が下がり2015年以降は拡大傾向であること、共有のための適切なライセンスなしに自由に閲覧できるブロンズOAの論文の割合が各大学においてかなりの部分を占めること、等が指摘されています。

Open Access Figures in the Netherlands(open access.nl,2018/1/23)
http://openaccess.nl/en/events/open-access-figures-in-the-netherlands

Bosman J, Kramer B. (2018) Open access levels: a quantitative exploration using Web of Science and oaDOI data. PeerJ Preprints 6:e3520v1
https://doi.org/10.7287/peerj.preprints.3520v1

Data from: Open access levels: a quantitative exploration using Web of Science and oaDOI data(Zenodo)
https://doi.org/10.5281/zenodo.1143707

参考:
スウェーデン王立図書館(NLS)、同国の2010年から2016年にかけてのオープンアクセスの進展状況を調査した報告書を公開
Posted 2017年12月11日
http://current.ndl.go.jp/node/35136

英国大学協会(UUK)、オープンアクセスの進展状況を調査した報告書を公開
Posted 2017年12月8日
http://current.ndl.go.jp/node/35129