スウェーデン王立図書館(NLS)、同国の2010年から2016年にかけてのオープンアクセスの進展状況を調査した報告書を公開

2017年12月6日、スウェーデン王立図書館(NLS)が、スウェーデン語で発表した2010年から2016年にかけての同国のオープンアクセス(OA)の進展状況を調査した報告書の概要を英語で紹介しています。

NLSは、2017年、政府から、同国の学術成果のOAへの転換を調整することを委任され、同調査は、その任務の一環として実施されたものです。

同国の42の高等教育機関(HEI)や研究機関のメタデータを集約する、同国の出版物データベース“SwePub”のデータや、APIを通じて論文のOA版への情報を提供する非営利のサービス“oaDOI”を用いて分析されました。

2016年にOA全体及びグリーンOAの割合が減少したのは、機関リポジトリへの登録の遅れや、搭載された論文のエンバーゴ期間が原因であろうこと、2016年のハイブリッドOAの増加は、Springer社とのSpringer Compactの締結によるものであろうこと、2015年のOA率42%は世界の動向(45%)と同じくするものであることを指摘しています。

Open Access in Sweden 2010 – 2016(NLS OpenAccess.se,2017/12/6)
http://openaccess.blogg.kb.se/2017/12/06/open-access-in-sweden-2010-2016/

Open Access i SwePub 2010 – 2016(NLK) ※スウェーデン語
http://openaccess.blogg.kb.se/files/2017/12/Open_Access_i_SwePub_2010-2016_v1.pdf

関連:
シュプリンガー社とスウェーデンの図書館コンソーシアム、OAに関する契約Springer Compactを締結(STI Updates,2016/7/11)
https://jipsti.jst.go.jp/johokanri/sti_updates/?id=8788

参考:
欧州4カ国において、ゴールドOAで論文を発表する責任著者の割合が70%以上に Springer Natureが発表
Posted 2017年10月24日
http://current.ndl.go.jp/node/34885

Clarivate Analytics、Impactstoryへの資金提供を発表 oaDOIサービスの開発を支援
Posted 2017年7月4日
http://current.ndl.go.jp/node/34298