Oxford University Pressは2017年6月付けで、学生・研究者等の学術的な利用者が、参考資料をどのようなものと理解し、どう発見し、そしてどう利用しているのかに関する調査結果をまとめたホワイトペーパー”How academic users understand, discover, and utilize reference resources”を公開しています。利用登録をすれば、本文を無料で閲覧することができます。
同文書は文献調査のまとめと、16名の図書館員と18名のエンドユーザ(教員・学生)に対するインタビュー調査、164名の図書館員に対する質問紙調査の結果をまとめたものです。結果からわかった主な事項として、以下等をあげています。
・独自のカテゴリとしての「参考資料」への認識は下がってきているが、コンテキスト情報に対するニーズは健在であり、分野によっては新たなニーズも生まれている。
・単なる事実情報・用語情報に対するニーズは無料のオンライン資源によって低下している。
・入門的な情報と専門的な情報の間をつなぐものとして、あるいは学際的な領域をサポートするものとして、ある領域のガイダンス的な情報が利用者により求められるようになっている。
・「参考資料」への認識の低下に伴って、参考資料が利用されるかどうかは可視性(visibility)・発見可能性(discoverability)に拠るようになっている。
How academic users understand, discover, and utilize reference resources(Oxford University Press)
https://global.oup.com/academic/librarians/navigatingresearch/