2017年5月22日付の、米国の大学・研究図書館協会(ACRL)の、革新的プロジェクト、最新技術、コンピュータプログラミング等といった分野に関するグループによるブログ“ACRL TechConnect Blog”に、米・ボルチモア大学図書館のキム(Bohyun Kim)氏が、同館で3Dプリンターによるサービスを提供するにあたり、料金体系をどのように決定したかについて概説する記事を投稿しています。
キム氏は、図書館ではコピー料金は徴取しているのであるから、運用コストを回収するために3Dプリンターの利用料を徴収することをタブー視する必要はなく、新しい革新的なサービスを実施するにあたっては、有益であれば有料でも実施するべきと主張します。
ただ、そうではあっても、持続可能なサービスとするためには、利用者に説明可能で、図書館員が容易に運用できる料金体系とする必要があると指摘し、記事では、同館が、重量・大きさ・時間による料金体系の長所・短所を検討したうえで、利用時間を基本とした料金体系とした経緯を説明しています。
同館の利用者は課金には肯定的で、安価なサービスとの声が多いとのことです。
参考のため、米国の10の図書館の3Dプリンター利用料の料金体系の、この3年間の変化が列記されています。
How to Price 3D Printing Service Fees(ACRL TechConnect Blog,2017/5/22)
http://acrl.ala.org/techconnect/post/how-to-price-3d-printing-service-fees
参考:
E1730 – 塩尻市立図書館で3Dプリンター利用をスタート
カレントアウェアネス-E No.292 2015.11.12
http://current.ndl.go.jp/e1730
山中湖情報創造館に3Dプリンターが導入され、FabLib@山中湖が開設
Posted 2015年8月31日
http://current.ndl.go.jp/node/29291