オープン・ピア・レビューは主流になりつつある?

2017年5月2日、OpenAIREは2016年9月から10月にかけて実施したオープン・ピア・レビューに関するオンライン調査の結果をまとめた報告書、”OpenAIRE Survey on Open Peer Review”を公開しました。また、報告書の公開にあわせ、OpenAIREブログに同報告書の内容を紹介する記事も掲載されています。

概要(Abstract)の記述によれば、同調査には3,062人から回答が寄せられ、回答者の多くはオープン・ピア・レビューが主流となることを支持していたとのことです。さらに、回答者の約4分の3はなんらかの形でオープン・ピア・レビューに関わったことがあったとしています。オープン・ピア・レビューに関する試みの中でも、オープンなやり取りの実施、査読報告や最終版へのコメント等のオープン化を支持する意見が多かったとのことです。

OpenAIRE survey on open peer review: Attitudes and experience amongst editors, authors and reviewers(Zenodo、2017/5/2付け)
https://zenodo.org/record/570864

OpenAIRE survey: open peer review is moving mainstream(OpenAIRE Blog、2017/5/3付け)
https://blogs.openaire.eu/?p=1895

参考:
CA1829 – 査読をめぐる新たな問題 / 佐藤翔 カレントアウェアネス No.321 2014年9月20日
http://current.ndl.go.jp/ca1829

Taylor & Francis社が研究者の査読に関する意識やトレーニングや支援の実態をまとめた報告書“Peer review : A global view”を公開
Posted 2016年7月14日
http://current.ndl.go.jp/node/32081

オンライン投稿・査読システムEditorial Manager、Meta社の人工知能技術を統合
Posted 2016年10月21日
http://current.ndl.go.jp/node/32772

Nature Communications、査読レポートの公開オプションを恒久的に提供する方針へ
Posted 2016年11月15日
http://current.ndl.go.jp/node/32936

2030年、ピア・レビューはどうなっている?
Posted 2017年5月9日
http://current.ndl.go.jp/node/33957