韓国・京畿道にある坡州市中央図書館が、急速な都市化のなかで消えていく日常生活を記録するプロジェクトを開始すると発表しています。
2017年3月14日から4月18日まで、「消えていくものを記憶するために」と題した6回の講座が行われ、受講者(市民が対象)は、歴史家、ブックキュレーター、ステーリーテラー、オーラルヒストリーの専門家からアーカイブの概念やオーラルヒストリーの取集方法等を学びます。
地元紙の報道によると、講座終了後、受講者の中から希望者を募って、オーラルヒストリーを収集する組織を結成し、市民の会話、生活、街、機関・団体などの歴史と記憶を市民の声を通じて記録していく予定とのことです。
また、収集された資料は、「ヒューマン in Paju」と題し、3月末に改修作業が終了する同館1階「コミュニティ資料室」で展示されるほか、書籍として刊行する計画とのことです。
[마을 아카이브 기획강좌] 사라져가는 것들을 기억하기 위하여(坡州市中央図書館)
http://www.pajulib.or.kr/jalib/culture/event_view.aspx?articleidx=2837
파주 중앙도서관, 마을아카이브 프로젝트 추진(京畿道民日報,2017/3/6)
http://www.kgdm.co.kr/news/articleView.html?idxno=467375
参考:
大阪市立中央図書館、「思い出のこし(西区)」を開始
Posted 2017年3月3日
http://current.ndl.go.jp/node/33595
入間市立図書館及び博物館(埼玉県)、いるまし「思い出のこし」プロジェクトを開始
Posted 2016年10月5日
http://current.ndl.go.jp/node/32672
大阪市立住吉図書館、一日限りの銭湯テーマパーク「すみよし湯ズニーランド」で、絵本の展示と読み聞かせを実施:プレイベントでは銭湯の思い出を書き綴ることができるコーナーも設置
Posted 2016年8月29日
http://current.ndl.go.jp/node/32419
東久留米市立図書館(東京都)、オーラル・ヒストリー事業「語ろう!東久留米」の記録を頒布
Posted 2016年8月1日
http://current.ndl.go.jp/node/32210
加賀市立図書館、「オーラルヒストリー文庫」を発刊
Posted 2009年6月3日
http://current.ndl.go.jp/node/13050
CA1876 – 動向レビュー:公立図書館における住民との協働による地域資料サービスの構築 / 相宗大督
カレントアウェアネス No.328 2016年6月20日
http://current.ndl.go.jp/ca1876
CA1890 – 動向レビュー:英米のオーラルヒストリー・アーカイブから何を学ぶか / 梅崎 修
カレントアウェアネス No.330 2016年12月20日
http://current.ndl.go.jp/ca1890