2017年1月27日付のLibrary Journal(LJ)誌(オンライン)が、米国図書館協会(ALA)冬季大会において、コロラド州のデンバー公共図書館のMichelle Jeske氏が行った、場の創造と公共図書館に関する発表を紹介しています。
同氏は、コミュニティ形成には、場の創造が必要であるとし、利用者が、席を移動させる等の行動により即席で場をつくっているのは、何かを伝えているのであり、その行動に着目する必要があると指摘するとともに、低予算で場の創造を実現した同館での取組事例を挙げています。
・机や椅子の移動(低予算で利用者と図書館の関係性を変更する方法)
・ポストイットを用いた“Kind Note”のディスプレイ
・未使用の机にボートゲームを設置し、放置されたスペースを活性化
・ガーデニング関連のプログラムを行ない、図書館に人を呼ぶとともに、屋外スペースを美化
・スクラブル(アルファベットの駒を並べ、単語を作って得点を競うゲーム)のコマに磁石を付けて、そばを通る人がそれを用いて会話をする
・コンピューター利用席に複数人で座れるイスを設置
同館では、公共の場の創造にあたり、市の他部門や他機関とも連携し、1980年前後から2005年ごろにかけて生まれたミレニアル世代の多くが結婚して子供がいることから、彼ら家族にとって、仕事面でも娯楽面でもやさしい環境作りに注力しているとのことです。
また、図書館員は、コミュニティや地域の会議に参加することで、住民が探し、求め、欲しているものを知ることが出来ると指摘しています。
Placemaking and the Public Library | ALA Midwinter 2017(LJ,2017/1/27)
http://lj.libraryjournal.com/2017/01/shows-events/ala/placemaking-ala-midwinter-2017/