2016年11月4日付けのNature誌オンライン版記事で、Nature誌の読者を対象に実施した、労働時間や研究上直面している課題等に関するオンライン調査の結果が紹介されています。
この調査はNature誌が若手研究者の辛い現実を特集した際に、読者に対して尋ねる形で実施されたものです。集計の結果、回答者の3分の2以上が「研究をやめようと思ったことがある」という設問に同意しており、15%は実際に研究を断念していました。また、回答者の3分の1は自分は論文数だけで評価されていると感じており、同じく3分の1は自分では必ずしも誇れるものだとは思っていない論文を出版したことがあるとしています。
研究の初期段階で直面する最も大きな課題はなにかという質問では、44%が研究費獲得のための活動、19%がワークライフバランスの欠如としていました。また、週当たりの労働時間については「50時間以上60時間未満」とする回答者が最も多かったものの、週60時間以上働いているとした回答者も約40%にのぼったとされています。
Hard work, little reward: Nature readers reveal working hours and research challenges(Nature、2016/11/4付け)
http://www.nature.com/news/hard-work-little-reward-nature-readers-reveal-working-hours-and-research-challenges-1.20933