欧州におけるオープンアクセス(OA)とオープンデータの政策の発展促進をサポートするプロジェクト、PASTEUR4OA(Open Access Policy Alignment Strategies for European Union Research)が、OA方針に関する活動・調査の結果をまとめたレポートを公開しています。
このレポートでは、以下の調査や活動の結果がまとめられています。
・欧州および世界中のOA方針の状況をまとめる
・OA方針のレジストリであるROARMAPについて、OA方針の要素の分類スキーマの詳細化等、再構築を行う
・世界の機関リポジトリに登録されているOAコンテンツに関するデータを収集する
・(上記のOA方針やリポジトリ登録コンテンツのデータに基づいて)OA方針のアウトカムを測定し、どのような要素がOA方針の効果に影響するかを分析する
このうちROARMAPについては新たなバージョンが既に公開されており、OA方針の状況調査によって得られた250の方針が新たに追加されているとのことです。
また、OA方針の効果測定からは、OA義務化方針のある機関はない機関に比べ、機関リポジトリでOAの形で公開されるコンテンツの割合が4倍以上高いこと、「登録しなければならない」(”Must Deposit”)、「登録を避けることはできない」(”Cannot waive deposit”)等の語を含むOA方針のある機関ではOAで公開されるコンテンツの割合が高いこと等がわかった、とされています。
D 3.1 – Report on policy recording exercise, including policy typology and effectiveness and list of further policymaker targets(PASUTER4OA)
http://pasteur4oa.eu/sites/pasteur4oa/files/deliverables/PASTEUR4OA%20Work%20Package%203%20Report%20final%2010%20March%202015.pdf
PASTEUR4OA report on policy effectiveness now online(PASUTER4OA、2015/4/7付け)
http://pasteur4oa.eu/news/109
PASTEUR4OA、OA方針の有効性に関する報告書を公開(STI Updates、2015/4/14付け)
http://jipsti.jst.go.jp/johokanri/sti_updates/?id=7959
ROARMAP
http://roarmap.eprints.org/
参考:
PASTEUR4OAプロジェクトのキックオフミーティング開催
Posted 2014年2月25日
http://current.ndl.go.jp/node/25561