2014年10月29日、英国ビジネス・イノベーション・技能省(BIS)は、英国において、少なくとも9,100万件の孤児著作物により広いアクセスを可能とする、新しいライセンス方式を開始しました。これは、欧州委員会(EC)において2012年に採択された孤児著作物指令を受けたものとのことです。
新しいライセンス方式では、BISのIntellectual Property Officeの許可を得て、著作権者が不明でこれまでは利用ができなかった作品を合法的に利用できるようになるとのことです。またこのライセンスは、著作権者が判明した場合は、適正な価格を受け取ることができるように設計されているのとことです。
UK opens access to 91 million orphan works(Gov.uk, 2014/10/29)
https://www.gov.uk/government/news/uk-opens-access-to-91-million-orphan-works
New copyright rules allow ‘orphan’ artworks to find homes(BBC news, 2014/10/29)
http://www.bbc.com/news/entertainment-arts-29819136
EUの孤児作品公開促進法が発効、さっそく英国で9,100万点近い文書・書籍・絵画・写真などがパブリックドメインに(hon.jp, 2014/10/30)
http://hon.jp/news/1.0/0/5962/
参考:
E1582 – 英国政府,孤児著作物利用促進のための制度設計の方針を公表
No.262 2014.07.10
http://current.ndl.go.jp/e1582
英国政府が孤児著作物の利用に関する制度について募集した意見への回答を公開
Posted 2014年6月3日
http://current.ndl.go.jp/node/26266
CA1771 – 動向レビュー:EUにおける孤児著作物への対応 / 今村哲也
No.312 2012年6月20日
http://current.ndl.go.jp/ca1771