Amazonが制したこの世界で、今こそILLを再考するとき?(文献紹介)

Interlending & Document Supply誌の42巻2/3号掲載予定の論文”In a world of Amazon, is it time to rethink ILL?”が、同誌のウェブサイトで早期公開されています。

この論文の著者はアルバータ大学のCJ DeJong氏と、ワシントン大学のHeidi Nance氏です。DeJong氏らは全世界の大学図書館を対象に、ILLに関する質問紙調査を実施し、利用者の依頼に対し、従来どおり他館から資料を取り寄せる以外にどのような方法が、どの程度用いられているか、その仕組みは整っているか等を明らかにしようとしました。調査の結果、従来どおりの取り寄せによる対応が未だ主流ではあるものの、それを補完するものとしてオープンアクセス資料を紹介する、リクエストのあった資料を購入する等の他の方法も普及しているとされています。

なお、論文本文は有料で、早期公開中はペイパービューも提供されていないため、購読機関以外は閲覧できなくなっています。

CJ DeJong, Heidi Nance. In a world of Amazon, is it time to rethink ILL?. Interlending & Document Supply. 2014, 42(2/3)
http://www.emeraldinsight.com/journals.htm?issn=0264-1615&volume=42&issue=2&articleid=17115942&show=abstract

参考:
ILLのトランザクションに関する国際標準規格、ISO 18626:2014が刊行
Posted 2014年7月14日
http://current.ndl.go.jp/node/26572

E1567 – ILLにおいて優れた業績を残した図書館員を表彰:バウチャー賞 カレントアウェアネス-E No.260 2014.06.05
http://current.ndl.go.jp/e1567