応用脳科学コンソーシアム等、筆記と読書の関係性を科学的に検証する調査結果を発表:デジタル時代の学生の読み書きの実態を調査

2025年9月1日、応用脳科学分野を始めとする研究開発等に取り組む一般社団法人応用脳科学コンソーシアムが、筆記と読書の関係性を科学的に検証した調査結果を発表しました。

デジタル時代の学生の読み書きの実態に関する調査で、東京大学大学院総合文化研究所・酒井研究室、株式会社NTTデータ経営研究所、日本紙パルプ商事株式会社、公益財団法人日本漢字能力検定協会、株式会社日本能率協会マネジメントセンター、株式会社パイロットコーポレーションと共同で実施されました。

2025年3月から8月まで、全国の18歳から29歳の学生計1,062人を対象としてアンケート調査が実施されました。「書く」ことについては、大学等の講義記録と日常における予定管理について使用する媒体(紙、電子機器)とその使用頻度等を、「読む」ことについては、日常における本や新聞、雑誌等を読む際に使用する媒体や時間が調査されました。

発表の中では、調査の結果等がまとめられています。大学等の講義内容を記録する人としない人について国語問題の成績を比較したところ、前者の方が成績が良かったこと、また、本や新聞・雑誌を普段読む人は、全く読まない人より成績が良かったことなどが紹介されています。

デジタル時代の学生に対し読み書きの実態を調査~「書く」ことと「読む」ことの累積効果が明らかに~(応用脳科学コンソーシアム, 2025/9/1)
https://www.can-neuro.org/press-release-2025-09-01/
https://www.can-neuro.org/pdf/250901_pressrelease_appendix.pdf
※二つ目のURLは、調査の分析結果の詳細に関する添付資料[PDF:8ページ]です。

参考:
杉谷祐美子. 初年次生のためのリーディング学習から見えてくる、大学図書館による学習支援の可能性. カレントアウェアネス. 2023, (358), CA2053, p. 8-10.
https://current.ndl.go.jp/ca2053