米コロラド大学デンバー校図書館のJeffrey Beall氏が、2014年1月2日付けの自身のブログ“Scholarly Open Access”で、“List of Predatory Publishers 2014”というリストを公開しました。
このリストは、著者の支払う論文投稿料(APC)を得ることだけを目的としているとBeall氏が判断したオープンアクセス(OA)出版社や雑誌を紹介するもので、研究者らに対してこれらと関わらないよう推奨しています。リストの前半は疑わしいOA出版社、後半はどこのプラットフォームでも出版されてないという疑わしいジャーナルのリストです。
リストに挙げられた出版社の数はリスト作成が開始された2011年は18社であったものが、2012年版は23社、2013年版は225社にのぼり、今回の2014年版では477社が掲載されているとのことです。リスト中には”Stringer Open”等、大手出版社の雑誌に似せた名称も散見されます。
なお、リスト作成者のBeall氏は2013年に「オープンアクセス運動は実はオープンアクセスに関係ない」(”The Open-Access Movement is Not Really about Open Access”)と題した、OA運動に攻撃的な論文を発表したことで議論を呼んでもいます。
List of Predatory Publishers 2014(Scholarly Open Access、2014/1/2付け)
http://scholarlyoa.com/2014/01/02/list-of-predatory-publishers-2014/
The Open-Access Movement is Not Really about Open Access(tripleC)
http://triplec.at/index.php/tripleC/article/view/525/514
ジェフリー・ベルに何が起こったのか?(月刊DRF 2014年1月号 No.48 January, 2014)
http://drf.lib.hokudai.ac.jp/drf/index.php?plugin=attach&refer=%E6%9C%88%E5%88%8ADRF&openfile=DRFmonthly_48.pdf
参考:
単なる“金もうけ”の疑いのあるオープンアクセス出版社のリスト(2013年版)
Posted 2012年12月10日
http://current.ndl.go.jp/node/22481