世界の研究者のオープンアクセス出版に対する認識(文献紹介)

2025年4月14日付けで、図書館・情報分野の問題に焦点を当てたジャーナルAlexandria誌に、世界の研究者のオープンアクセス(OA)出版に対する認識について扱った論文“Perceptions of open access publishing: A comparative study of gold and diamond models among global researchers”が掲載されています。著者は、インドのCentral University of GujaratのMadhuri Kumari氏等です。

著者に論文掲載料(APC)の負担を求めるゴールドOAと、著者と読者のいずれにも費用負担を求めないダイヤモンドOAの二つのモデルに対する研究者の認識について、先進国と発展途上国の状況を比較しつつ調査しています。

主な調査結果として、先進国の研究者は研究の可視性と引用の可能性が高まるとしてゴールドOAを好む傾向があるが、発展途上地域の研究者からはAPCの費用負担と所属機関からの財政的支援の不足に関する懸念が示されたことや、ダイヤモンドOAについては、APCが不要であるためより公平であると認識されている一方で持続可能性に関する懸念が残ったことなどが述べられています。

Kumari, Madhuri; A, Subaveerapandiyan. Perceptions of open access publishing: A comparative study of gold and diamond models among global researchers. Alexandria. 2025.
https://doi.org/10.1177/09557490251335952