2013年5月21日、キヤノン株式会社は京都文化協会と共同で取り組んでいる綴プロジェクト(正式名称:文化財未来継承プロジェクト)の一環として、天球院方丈障壁画8面の複製品を臨済宗妙心寺派 天球院へ寄贈することを発表しました。
綴プロジェクトのウェブサイトによると、綴プロジェクトは、2007年から開始された、屏風や襖絵などの文化財の高精細な複製品を制作し、オリジナルの文化財をより良い環境下で劣化を防ぎながら保存することを可能にするプロジェクトとのことです。文化財をキヤノンのデジタル一眼レフカメラで撮影し、高精度なカラーマッチングを行った上で、大判プリンターで出力し、必要に応じて金箔や表装など京都伝統の技を加えて、オリジナルに限りなく近い複製品を完成させるとのことです。
綴プロジェクトでは第6期2作品目までに俵屋宗達の風神雷神図屏風や狩野永徳の洛中洛外図屏風等の複製品を製作しています。第6期3作品目として、天球院方丈障壁画のうち金地着色襖全56面の複製品を4年間で製作することを予定しており、今回、その最初の作品として、狩野山楽・山雪筆の「竹に虎図襖」4面と「籬に草花図襖のうち朝顔図襖」4面の複製品を完成させました。
なお、5月25日から6月9日まで行われる天球院の一般公開で、8面の複製品と、オリジナル文化財の両方を鑑賞できるとのことです。
「綴プロジェクト」第6期作品を寄贈 重要文化財 臨済宗妙心寺派 天球院の方丈障壁画「竹に虎図襖」など計8面(Canon 2013/5/21付けニュースリソース)
http://web.canon.jp/pressrelease/2013/p2013may21j.html
京都文化協会
http://kyo-bunka.or.jp/index.html
「綴」文化財未来継承プロジェクト
http://tsuzuri.kyo-bunka.or.jp/tsuzuri/