Ithaka S+R、学術出版のデジタルトランスフォーメーションや共有インフラに関する報告書を公開

2024年1月29日、学術文化コミュニティを支援する米国の非営利団体Ithakaの調査部門Ithaka S+Rが、学術出版におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)等に関する研究報告書“The Second Digital Transformation of Scholarly Publishing: Strategic Context and Shared Infrastructure”を公開したと発表しました。

最初のDXでは、紙からデジタルへの大規模な移行が見られたものの出版は印刷時代の多くの特徴を保持していたとしています。一方、学術出版セクターが現在経験している2度目のDXは、印刷時代を特徴付けていた構造、ワークフロー等の多くが刷新され、学術コミュニケーションに新たな機会とリスクをもたらす新しいアプローチが採用されるに至っており、目的に適した共有インフラが必要であるとしています。

報告書では、第二のDXをサポートする共有インフラのニーズ等が調査されています。識別子といった共有インフラの主要なカテゴリについて分析されているほか、それぞれについて推奨事項が示されています。

Shared Infrastructure for the Second Digital Transformation of Scholarly Publishing(ITHAKA S+R, 2024/1/29)
https://sr.ithaka.org/blog/shared-infrastructure-for-the-second-digital-transformation-of-scholarly-publishing/

Bergstrom, Tracy; Rieger, Oya Y.; Schonfeld, Roger C. The Second Digital Transformation of Scholarly Publishing: Strategic Context and Shared Infrastructure. ITHAKA S+R. 2024.
https://doi.org/10.18665/sr.320210

参考:
米・Educopia Institute、学術出版インフラ開発プロジェクト“Next Generation Library Publishing”による、出版インフラのギャップや要件の調査等に関する文書を公開 [2021年03月23日]
https://current.ndl.go.jp/car/43623