2011年12月21日付けでスウェーデン王立図書館(KB)が発表したOCLCとの交渉決裂について、OCLC副会長のミハルコ(James Michalko)氏がコメントを発表しています。ミハルコ氏は「我々は、KBの要望とOCLCの基準の双方を満たすかたちで、同館及び総合目録LibrisのデータをWorldCatに登録することが可能であると信じている。彼らが交渉終了を選択したことは残念だ」とし、以下の2点について述べています。
・“WorldCat Rights and Responsibilities”は任意のガイドラインであり、WorldCat由来の書誌レコードを他機関に提供するかどうかは最終的にはKBが決断することである。
・“WorldCat Rights and Responsibilities”と矛盾しないようなライセンス方式のアプローチもあり得る。
交渉の際には、KBやEuropeanaとは上記の点についても議論したと述べられています。また、同ガイドラインや書誌データのオープン化に関するOCLCの考え方などについて、Open Knowledge Foundation Blogの2011/6/6付け記事に解説があるようです。
The National Library of Sweden and WorldCat (The OCLC Cooperative Blog 2011/12/23付け記事)
http://community.oclc.org/cooperative/2011/12/the-national-library-of-sweden-and-worldcat.html
OCLC, WorldCat Rights and Responsibilities, and Open Data Licensing (Open Knowledge Foundation Blog 2011/6/6付け記事)
http://blog.okfn.org/2011/06/06/oclc-worldcat-rights-and-responsibilities-and-open-data-licensing/
National Library of Sweden and OCLC fail to agree (Coyle’s Information 2011/12/22付け記事)
http://kcoyle.blogspot.com/2011/12/national-library-of-sweden-and-oclc.html
参考:
スウェーデン王立図書館がOCLCの総合目録WorldCatへの参加を見送り 理由は書誌データ利用ポリシーの不一致
http://current.ndl.go.jp/node/19802