2023年9月21日、韓国電子通信研究院 (ETRI)が、漢文を翻訳する、研究者向けプラットフォームや一般向けアプリ等の開発状況を発表しました 。
漢文による古典籍資料を現代朝鮮語に翻訳する研究者向けに、認識正確度92%、翻訳精度85%の、古書漢字認識及び翻訳技術を開発中であるとし、これまでの、資料の原文を入力し、それを現代朝鮮語へ翻訳していた作業が効率化されるとしています。
翻訳作業の効率化については、「スマートウォークプラットフォーム」が開発されました。これは、異本対照支援機能、文字認識検収支援機能、語彙辞典、翻訳パターン、特殊用語共有機能等から構成されています。今後、同プラットフォームを通じて、研究者が共同で古典籍資料の翻訳や解釈を行えるようになる予定です。
また、一般向けには、AIを活用した古書漢字認識・翻訳サービスを開発し、ウェブサイトとアプリを2023年末までに提供する予定です。なお、2023年9月から、韓国国会図書館、大田広域市ハンバット図書館、済州特別自治道漢拏図書館、光州広域市立無等図書館、韓国国立中央図書館等11館にキオスク端末を設置し、同サービスの実証実験を行っています。
[2023-49호] ETRI, AI로 한문고서 번역해 문화유산 접근성 높인다(ETRI, 2023/9/21)
https://etri.re.kr/kor/bbs/view.etri?keyField=&keyWord=&nowPage=1&b_board_id=ETRI06&year_gubun=&b_idx=19096
参考:
人文学オープンデータ共同利用センター(CODH)、「つくし」プロジェクトのページを公開:くずし字資料の自動テキスト化、現代文・英語翻訳などの可能性を探る [2023年07月12日]
https://current.ndl.go.jp/car/184992