2023年5月30日付で、OCLCが、“Building a National Archival Finding Aid Network” (NAFAN)についての調査結果に関する5件の報告書を公開していました。
NAFANは、米国博物館・図書館サービス機構(IMLS)の支援を受けて米・カリフォルニア電子図書館(CDL)が主導する研究および実証プロジェクトで、現在のアーカイブのディスカバリ状況の矛盾と不公平に対処するために、全国的なアーカイブディスカバリネットワークの基盤を構築を目指すものです。OCLCは2020年から2023年にかけてNAFANのパートナーを務めました。
OCLCはNAFANについての調査結果として、「調査概要」「ポップアップ調査」「ユーザインタビュー」「フォーカスグループインタビュー」「コード化されたアーカイブ記述(EAD)分析」の5件それぞれについての報告書を公開しています。今回の調査は、NAFANプロジェクトの次のステップに情報を提供し、アーカイブユーザの行動とニーズ、アーカイブディスクリプションのワークフローとデータの現状に関する情報を提供するものであるとしています。
調査概要に関する報告書では、現在米国では23州のアーカイブズが14のアグリゲーターによってカバーされている状況にあることなどに触れ、研究者が自らの関心に関連するアーカイブ・コレクションを見つけ、利用する上で大きな課題に直面していると述べられています。そして推奨事項として、全国的なアーカイブアグリゲーションの価値提案や持続可能性に対する潜在的課題への対応を挙げています。
Research Findings from the Building a National Finding Aid Network Project (OCLC)
https://www.oclc.org/research/publications/2023/nafan/nafan-summary-research.html
Research Findings from Building a National Finding Aid Network (NAFAN) [PDF:2ページ]
https://www.oclc.org/content/dam/research/publications/2023/nafan/Abstract-Building-a-National-Finding-Aid-Network.pdf
※調査結果全体の概要です。
Weber, Chela Scott et al. Summary of Research: Findings from the Building a National Archival Finding Aid Network Project. OCLC. 2023, 29p.
https://escholarship.org/uc/item/3tv1m5xj
※調査概要に関する報告書です。
Building a National Finding Aid Network(CDL)
https://confluence.ucop.edu/display/NAFAN/
参考:
米・カリフォルニア電子図書館(CDL)、全国的なアーカイブ資料目録構築支援ネットワークに関するイニシアチブの成果としてアクションプランを公開 [2019年11月25日]
https://current.ndl.go.jp/car/39577
※本文の一部を修正しました。(2023/11/6)