2023年1月12日、フィンランド・教育文化省が、同国の過去数十年の教育・文化部門の状況に関するレビュー“Sivistyskatsaus 2023”を公開したと発表しました。
フィンランドの公共図書館については、1960年代から1990年代初頭まで蔵書数や利用者数が拡大していたものの、1990年代に公共図書館の予算が激減し、特に資料の購入数が大幅に減少したことが述べられています。また、2006年以降貸出し数が減少し、2006年は半数であった人口に占める図書館利用者の割合は、2020年代初頭には3分の1に減り、特に若年層が減少しているとしています。
ニュースサイト“Yle News”の1月12日付の記事では、読書習慣にも変化が見られ、平均読書時間は過去と比べると短くなっており、特に男性でこの傾向が顕著であるとされていいます。レポートの本体は、フィンランド語です。
The bildung review describes the development of Finland’s education and culture sector over the past decades up to the present moment(Ministry of Education and Culture, 2023/1/12)
https://okm.fi/en/-/the-bildung-review-describes-the-development-of-finland-s-education-and-culture-sector-over-the-past-decades-up-to-the-present-moment
Finnish libraries face uncertain future as visitor numbers drop(Yle News, 2023/1/12)
https://yle.fi/a/74-20012581
参考:
フィンランド教育文化省が2010年に発表した公共図書館サービス向上に関する勧告書の英語版が公開 2012-01-11
https://current.ndl.go.jp/car/19898
E2544 – フィンランドの公共図書館の環境への意識や影響に関する調査
カレントアウェアネス-E No.445 2022.10.13
https://current.ndl.go.jp/e2544