CA1923 – 動向レビュー:IFLA Library Reference Modelの概要 / 和中幹雄

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カレントアウェアネス
No.335 2018年3月20日

 

CA1923

動向レビュー

 

IFLA Library Reference Modelの概要

 

大阪学院大学:和中幹雄(わなかみきお)

 

 国際図書館連盟(IFLA)による3つの概念モデル、書誌データ全般を対象とするFRBR(CA1480参照)(1)、典拠データを対象とするFRAD(2)、主題典拠データを対象とするFRSAD(CA1713参照)(3)を統合した書誌情報に関わる新たな概念モデルIFLA Library Reference Model(IFLA LRM)(4)が、2017年8月にIFLAの専門委員会により承認され本文が公開された。

 以下、新しい概念モデル策定の経緯とそれが与える影響を概観するとともに、そのモデルの概要を紹介する。

 

1.新しい概念モデル策定の経緯

 本章ではまず、IFLA LRM策定までの経緯を述べる。

 

1.1.FRBR本文の改訂

 今回の統合概念モデルを作成したIFLA FRBR Review Group(5)は、2007年にFRBR本文の改訂を行っており、「3.2.2表現形(Expression)」を一部改訂(6)した。2011年には、集合的実体(Aggregates)の一般モデルに基づく「3.3 集合的実体と構成的実体(Aggregate and Component Entities)」の改訂に関する報告書(7)を提示した。この2点の改訂内容を反映したFRBRが今回の統合元のモデルとして使用されている。

 

1.2. FRBR Familyの形成

 2009年にFRAD、2010年にFRSADが公表されることにより、FRBR Familyと呼ばれる3つの概念モデルFRBR、FRAD、FRSADが成立し、図書館における書誌的な機能要件モデルが整うこととなった。

 しかし、この3つのモデルは、IFLAにより策定された、実体関連モデル(ERモデル)による機能要件という共通点があるものの、策定された時代と情報環境が異なり、その実体や関連の概念が微妙に異なるため、3つのモデルに基づいて書誌的システムを構築する場合にはさまざまな困難が伴うことが指摘されてきた。この問題を解消することが、3つのモデルの統合を図った目的である(8)

 

1.3. IFLA名前空間へのエレメントセットの登録

 IFLA FRBR Review Groupは、FRSADが策定される2010年前後から2015年にかけて、Linked Data(CA1746参照)作成など、セマンティック・ウェブ(CA1534参照)での使用を前提としたデータの扱いやすさを実現するために、3つの概念モデルそれぞれで定義されている実体、属性および関連をメタデータスキーマや統制言語等のレジストリであるOpen Metadata Registry(OMR)のエレメントセットの中で、実体を「クラス」として、属性および関連を「プロパティ」として登録する作業を行った(9)

 OMR内の名前空間への登録の過程において、テキスト形式で定義されているFRBRの定義の曖昧さや3つのモデルの異同が明確になったことが統合化の方向性を規定することとなった(10)

 

1.4. 統合モデルの作成・公開

 統合モデル案の作成は、2013年に設置されたConsolidation Editorial Groupによって行われた(11)

 まず、2016年2月28日、FRBR-Library Reference Model(FRBR-LRM)(12)が統合案として公表され、5月1日までワールドワイドレビューに付された(13)。そしてレビュー結果が反映された2017年3月版が、IFLA Library Reference Model(LRM)というタイトルに変更した上で、4月にIFLAの専門委員会に提出され、その旨の発表が5月22日に行われた。最終的には、2017年8月18日にIFLAの専門委員会で正式に承認され、8月版として公開に至った。

 IFLA LRMの文書には、付属資料としてTransition Mappings(14)が用意されている。これは、FRBR、FRAD、FRSADとIFLA LRM間の対応テーブルである。このテーブルにより旧システムから新システムへの移行が容易となるが、作成は今回限りであり、今後の改訂は行わないとしている(15)

 

1.5. 他のモデルとの調整

 統合化のもう一つの契機は、他のコミュニティとの調整であった。第一に図書館コミュニティの概念モデルであるFRBRと国際博物館会議(ICOM)の国際ドキュメンテーション委員会(CIDOC)の概念参照モデルCRM(CA1434参照)を調和させるために、FRBRoo(オブジェクト指向版のFRBR)が作成され、2009年5月にそのversion 1.0が公表された。さらにFRADとFRSADをも取り込んだ改訂版FRBRoo version2.2のワールドワイドレビュー(2015年3月から4月)を経て、2015年11月にFRBRoo version2.4が公表されている(16)

 第二は、ISSN Networkが進めていた逐次刊行物に特化した概念モデルPRESSoo(17)(FRBRooの拡張版)との調整である。Transition Mappingsでは、特定資料の属性として、PRESSooでのモデル化に委ねた逐次刊行物関連の属性も見られる。

 第三は、国際標準書誌記述(ISBD)との調整である。2017年4月に、ISBDのエレメントセットとIFLA LRMのエレメントセットとの対応テーブルのドラフトが公開されている(18)

 今後は、OMRへのIFLA LRMエレメントセットの登録とともに、これら三者の最終調整が直近の課題となっている。

 

2. 新しい概念モデルの概要

2.1. 全体の特徴と構成

 本モデルは、is-A関係のようなオブジェクト指向分析設計と密接に関連した概念も一部導入した実体関連モデルである「拡張実体関連モデル」(EERモデリング)の枠組みのなかで開発されたハイレベルの概念参照モデルである。抽象的な概念に基づくモデルであり、既存の3つのモデルを抽象化・一般化の方向で統合したものである。

 モデリングの対象は広義の書誌データであり、書誌レコード利用者の主要な関心対象である実体の摘出から始まる実体関連分析の技法を用いるFRBRのモデリングのプロセス(19)を踏襲している。

 しかしながら、FRBRとの大きな相違は、モデリングにおける実体、属性、関連に対して厳密に定義する手法を採用している点にある。FRBRの定義は、たとえば、スコープノートと定義と例示が混然としたテキストによる自由形式に拠っているのに対して、IFLA LRMは、システム設計における概念設計書としてそのまま使用できる仕様書形式を採用している点に大きな相違がある。

 モデル本文自体は、「1章 序説(Introduction)」「2章 方法(Methodology)」「3章 利用者と利用者タスク(Users and User Tasks)」「4章 モデル定義(Model Definition)」「5章 モデル概観(Model Overview)」「6章 利用者タスクと実体・属性・関連との対応(Alignment of User Tasks with the Entities、 Attributes and Relationships)」「7章 モデリング用語集(Glossary of Modelling Terminology)」「8章 参照した概念モデル(Conceptual Models Consulted)」の8章からなっている。なお、この本文とともに、前述したように別途Transition Mappingsがあるが、この移行のための対応テーブルは、全体の理解のためにも有益な文書である。

 内容の核となるのは、全体の半分以上を占めている実体、属性、関連を定義する第4章であり、すべて表形式で定義が行われている。

 「4.1 実体」の節では、各実体に対して、実体を特定するID番号、実体名(Name)、定義(Definition)、実体間の階層や素の関係を示す制約条件(Constraints)、各実体の適用範囲を示すスコープノート(Scope Notes)、例示(Examples)という6つのデータ項目が表形式で示されている。

 「4.2 属性」の節では、各属性に対して、属性を特定するID番号、対応する実体(Entity)、属性名(Attribute)、定義(Definition)、各属性の適用範囲を示すスコープノート(Scope Notes)、例示(Examples)という6つのデータ項目が表形式で示されている。

 「4.3 関連」の節では、関連を特定するID番号、定義域(Domain)、関連名(Relationship)、逆関連名(Inverse name)、値域(Range)、関連の値に対する種類の数を示すカーディナリティ(Cardinality)、定義(Definition)、関連の適用範囲を示すスコープノート(Scope Notes)、例示(Examples)という9つのデータ項目がすべて表形式で示されている。

 

2.2. 利用者タスク(User Task)

 FRBRが定義する4つの利用者タスク、「発見」(Find)、「識別」(Identify)、「選択」(Select)、「入手」(Obtain)に加えて、新たな利用者タスクとして「探索」(Explore)が追加された。

 また、エンドユーザとそのニーズに焦点を当てることとし、FRADにおける図書館内部プロセスに必要な管理メタデータは対象外とされた。その結果、FRADの「根拠の提供」(Justify)は、図書館員固有のタスクのため廃止された。また、FRADの「関連の明確化」(Contextualize)およびFRSADの「主題探索」(Explore)は、新たに定義されるタスク「探索」に組み⼊れられた。

 それぞれの利用者タスクは再定義され、旧3モデルの定義に比して抽象度を増している。

 

2.3. 統合後のエレメントとそのパターン

 OMRにおけるFRBRer(20)、FRAD、FRSADのそれぞれの名前空間に登録されている「クラス」(Class)および「プロパティ」(Property)は、11 個の実体(ID番号LRM-E1~LRM-E11)、37 個の属性(ID番号LRM-E1-A1~LRM-E11-A37)、36個の関連(ID番号LRM-R1~LRM-R36)に、それぞれ番号付けして参照を容易にしている。

 

表1 OMR名前空間におけるエレメント数(21)

OMR名前空間 クラス数 プロパティ数 総エレメント数
FRBRer 10 206 216
FRAD 12 138 150
FRSAD 2 17 19
IFLA LRM 11 37+36 84
FRBRoo 46 142 188

 

 FRBRooの場合には、FRBR、 FRAD、 FRSADとCIDOC-CRMへの拡張により、188のエレメントとなったのに比べ、IFLA LRMでは総エレメント数が84に大きく減少していることからも分かるように、抽象化や一般化の方向で統合された。

 以下、実体、属性、関連について、主だった変更を紹介する。

 

2.4. 実体

 次の表のとおり、階層化された11個の実体が定義されている。

 

表2 IFLA LRMが定義する実体(22)

表4.1 実体の階層
トップレベル 第二レベル 第三レベル
LRM-E1
Res
   
  LRM-E2
著作(Work)
 
  LRM-E3
表現形(Expression)
 
  LRM-E4
体現形(Manifestation)
 
  LRM-E5
個別資料(Item)
 
  LRM-E6
Agent
 
    LRM-E7
個人(Person)
    LRM-E8
Collective Agent
  LRM-E9
Nomen
 
  LRM-E10
場所(Place)
 
  LRM-E11
Time-span
 

注)邦訳を示していない英語のみの用語は、FRBRやFRADにはなく、今回新たに定義された実体である。NomenはFRSADに登場するが、後述するように再定義されている。

 

 このような実体の階層化を行うことにより、上位レベルの実体において定義された属性および関連は、下位レベルの実体において同種の属性および関連の定義を繰り返すという冗長さを避けることが可能となった。

 11個の実体のなかで唯一のトップレベルの実体として定義されている“Res”とは、英語のthingに相当するラテン語である。“Res”は、このモデルの対象領域である書誌的世界におけるすべての実体を意味し、物理的事物および概念的客体両者が含まれる。FRSADにおける実体“Thema”を主題と関連させずに再定義したものである。

 FRBRの第1グループの4つの実体「著作」「表現形」「体現形」「個別資料」は、モデルの核として保持されている。FRBRのように第1グループとしての指定をなくすとともに、それぞれの定義の整理が行われた。例えば、「表現形」は「知的・芸術的内容を伝達する個別の記号の組み合わせ」と簡潔に再定義されている。

 FRBRの第2グループおよびFRADの「家族」(Family)を内包し、「意図的な行為が可能で、権利が与えられ、行為に責任を負うことができる主体」と定義される実体“Agent”が新設された。実体“Agent”の下位レベルの実体として、「個人」(Person)と“Collective Agent”が規定されている。つまり、責任を果たすことができる行為主体として個人と集団が“Agent”と捉えられている。

 “Agent”の下位レベルとなる“個人”は、FRBRの曖昧な定義を明確にさせたFRADの定義「人物またはグループによって確立あるいは採用されている人物、人格、アイデンティティ」を変更し、「個々の人間」(An individual human being)という定義に変更された。その結果、現実の人間に限定され、共有筆名や伝説上の人物などの架空の実体が除かれることになった。

 新規の実体“Collective Agent”は、「特定の名称をもち、一つの単位として活動する人々の集会または組織」と定義されている。FRBRやFRADでの「団体」と「家族」は廃止されたが、必要な場合には、“Collective Agent”のサブクラスとして使用することが可能である。

 “Nomen”は、FRAD の「名称」(Name)とFRSADの“Nomen”を統合し、「実体と実体を指し示す名称との関連」と再定義された。このように、「著作」や「体現形」といった情報資源(Resource)や「個人」などの“Agent”とともに、それらの名称自体を独立した実体として定義することにより、著作のタイトルや個人名を「著作」や「個人」と“Nomen”との関連として捉えることが可能となった。これは、主語、述語、目的語の3つの要素によってウェブ上の情報資源を記録する方法であるRDFトリプルとの整合性を高めることになることを示しているように思われる。

 FRBRの第3グループの実体である4つの実体(「概念」「物」「出来事」「場所」)はすべて廃止された。ただし、「場所」は後述するように新規の実体として再利用されている。

 FRAD の実体では、「識別子」と「統制形アクセスポイント」は廃止され、“Nomen”のひとつとして再定義されている。「規則」と「機関」は、エンドユーザではなく図書館担当者にとって有用な実体であるため本モデルの対象外として廃止された。

 主題典拠データモデルであるFRSADにおける2つの実体“Thema”と“Nomen”は、主題とは関連させずにそれぞれ再定義された。

 “Thema”は、前述したように唯一のトップレベルの実体である“Res”に名称を変更し、主題とは関連させずに再定義された。“Nomen”はFRAD における「名称」(Name)と統合して再定義されたのは前述したとおりである。

 FRBRにおける第3グループの実体のひとつ「場所」は、主題に限定しない実体として再利用され、「空間の一定の範囲」と定義された。これは文化的概念であり、その境界は変わり得る。他のいずれの実体とも関連づけることができる(出版地、出生地など)。

 「始まりと終わりと期間をもつ時間の範囲」と定義される実体“Time-span”が新たに設けられた。「場所」と同様に生没年、出版年等の他のいずれの実体とも関連づけることができる。

 

2.5. 属性

 属性は実体を記述するデータとして位置づけられている。網羅的に収録しているわけではなく、最も重要な属性のみが挙げられている。11個の実体に対して挙げられている属性は、全部で37個である。特徴的な新規の属性のみを紹介する。

 各実体に共通する属性として、(1)実体のインスタンスが属しているタイプを示す「カテゴリー」(Category)と、(2)構造化されていないテキスト情報を示す「注記」(Note)が用意されている。

 実践的な観点から見て、「著作」の属性として重要な属性が新たに導入された。それは、“Representative expression attribute”である。これは著作を実現する代表的な表現形を示す属性で、例示として、テキストの場合には言語、音楽作品の場合には演奏手段などが示されている。この属性は、FRBR-LRMでは、「表現形」の属性“Representativity”とされていたが、ワールドワイドレビューの後に変更された。

 体現形からの転記情報でFRBR における多くの属性を統合した“Manifestation statement”という一般化された属性が加えられた。体現形のタイトルも責任表示も版表示も、いわゆる転記される記述データはすべてこの属性に含まれる。

 “Collective Agent”には固有の属性はない。すべて、上位レベルの実体“Agent”で定義される。

 

2.6. 関連

 関連は2つの実体をリンクさせるものである。関連にはis-A関係と相互関連の2種類がある。

(1)is-A関係

 クラスとサブクラスの関連である。以下、実体“Agent”とそのサブクラス「個人」との関連の例を挙げる。

 「個人はAgent である。」というis-A関係があり、「Agent は著作を創作した。」という関連が定義されている場合に、「個人は著作を創作した。」という関連が暗黙のうちに認められる。

(2) 相互関連

 実体間の相互関連には、1対多や多対多、多対1といったカーディナリティを規定している。このモデルでは、属性より関連が強調されている。旧モデルでの属性が関連に置き換えられたケースが数多くある(Linked Dataでは属性は関連として実装される)。

 LRM-R1からLRM-R36まで36種類の関連が定義されているが、関連の多くは相互関連なので、逆関連も含めると、69種類の関連となる。

 

例)

LRM-R2 著作と表現形との関連(1対多)

関連:WORK is realized through EXPRESSION

逆関連:EXPRESSION realizes WORK

 

3. おわりに

 FRBRおよびFRADは、2010年策定の目録規則RDA(CA1837参照)とともに現在策定中の日本目録規則2018年版(仮称)(新NCR)の基礎となっている概念モデルである。2013年からすでに運用されているRDAは、2018年6月にIFLA LRMに対応した改訂が予定されている。現在策定中の新NCRにどのような影響を与えるか、これは今後の新たな課題となるであろう。

 

(1)FRBRに関する文書は以下の通り。
IFLA Study Group on the Functional Requirements for Bibliographic Records. “Functional Requirements for Bibliographic Records: final report”. 1998. As amended and corrected through 2009-02.
http://www.ifla.org/files/assets/cataloguing/frbr/frbr_2008.pdf, (accessed 2017-12-12).
日本語訳は以下の通り。
和中幹雄, 古川肇, 永田治樹訳. 書誌レコードの機能要件. 日本図書館協会, 2004, 121p.
http://www.jla.or.jp/portals/0/html/mokuroku/frbr_japanese.pdf, (参照2017-12-17).
“「3.2.2表現形」修正テキスト日本語訳”. 日本図書館協会. 2007.
http://www.jla.or.jp/portals/0/html/mokuroku/amend1998-1marked_ja.pdf, (参照2017-12-17).

(2)FRADに関する文書は以下の通り。
IFLA Working Group on Functional Requirements and Numbering of Authority Records (FRANAR). “Functional Requirements for Authority Data: a conceptual model”. 2009. As amended and corrected through 2013-07.
http://www.ifla.org/files/assets/cataloguing/frad/frad_2013.pdf, (accessed 2017-12-25).
国立国会図書館収集書誌部. 典拠データの機能要件: 概念モデル. 2012. 国立国会図書館.
https://doi.org/10.11501/9454265, (参照2017-12-17).

(3)FRSADに関する文書は以下の通り。
IFLA Working Group on Functional Requirements for Subject Authority Records. “Functional Requirements for Subject Authority Data: a conceptual model”. 2010.
http://nkos.slis.kent.edu/FRSAR/report090623.pdf, (accessed 2017-12-17).
山本昭, 水野資子訳. 主題典拠データの機能要件 概念モデル(仮訳). TP&Dフォーラムシリーズ: 整理技術・情報管理等研究論集. 2014, (23), p. 64-96.

(4)IFLA-LRMに関する文書は以下の通り。
Riva, Pat; Le Bœuf, Patrick; Žumer, Maja. “IFLA Library Reference Model: a conceptual model for bibliographic information”. 2017-08. As amended and corrected through 2017-12.
https://www.ifla.org/files/assets/cataloguing/frbr-lrm/ifla-lrm-august-2017_rev201712.pdf, (accessed 2017-12-17).

(5)IFLA FRBR Review Groupは、2002年にIFLA目録分科会(IFLA Cataloguing Section)により設置されたWorking Group on FRBRが2003年に改組されて設けられた個人研究者を中心とした組織である。2005年から現在までの活動において、延べ25人が参加している(連絡委員も含む)。
“FRBR Review Group”. IFLA.
https://www.ifla.org/frbr-rg, (accessed 2018-01-24).

(6)IFLA Study Group on the Functional Requirements for Bibliographic Records. op. cit.

(7)“Final Report of the Working Group on Aggregates”. 2011-09-12.
http://www.ifla.org/files/assets/cataloguing/frbrrg/AggregatesFinalReport.pdf, (accessed 2017-12-17).

(8)IFLA LRMの文書の以下の箇所を参照した。
Riva, Pat; Le Bœuf, Patrick; Žumer, Maja. “IFLA Library Reference Model: a conceptual model for bibliographic information”. 2017-08. As amended and corrected through 2017-12. p. 5.
https://www.ifla.org/files/assets/cataloguing/frbr-lrm/ifla-lrm-august-2017_rev201712.pdf, (accessed 2017-12-17).

(9)Open Metadata Registry.
http://metadataregistry.org/, (accessed 2017-12-17).
次の文献は、登録作業を開始する宣言文である。
Dunsire, Gordon. “Declaring FRBR entities and relationships in RDF”. 2008-07-25.
https://www.ifla.org/files/assets/cataloguing/frbrrg/namespace-report.pdf, (accessed 2017-12-17).

(10)Riva, Pat; Žumer, Maja. The IFLA Library Reference Model, a step toward the Semantic Web. Paper presented at: IFLA WLIC 2017 – Wrocław, Poland – Libraries. Solidarity. Society. in Session 78 – Standards Committee. In: IFLA WLIC 2017, 15-25 August 2017, Wrocław, Poland.
http://library.ifla.org/1763/1/078-riva-en.pdf, (accessed 2018-02-07).

(11)Pat Riva(議長:カナダ)、Patrick Le Boeuf(フランス)、Maja Žumer(スロベニア)の3人で構成されている。

(12)FRBR-LRMに関する文書は以下の通り。
Riva, Pat; Le Bœuf, Patrick; Žumer, Maja. “FRBR-Library Reference Model: Draft for world-wide review”. Not yet endorsed by the IFLA Professional Committee or Governing Board. 2016-02-21.
http://www.ifla.org/files/assets/cataloguing/frbr-lrm/frbr-lrm_20160225.pdf, (accessed 2017-12-17).
このバージョンの段階でのモデル紹介は次の文献を参照。
和中幹雄. FRBR-LRM(FRBR,FRAD,FRSADの統合案)の概要メモ. 資料組織化研究-e. 2016, (69), p. 27-41.
http://techser.info/wp-content/uploads/2016/10/69-20161027-3-PB.pdf, (参照2017-12-17).

(13)The FRBR Review Group. “World-wide review of the FRBR-Library Reference Model, a consolidation of the FRBR, FRAD and FRSAD conceptual models”. 2016-02-28.
http://www.ifla.org/node/10280, (accessed 2017-12-17).

(14)Riva, Pat; Le Bœuf, Patrick; Žumer, Maja. “Transition mappings: user tasks, entities, attributes, and relationships in FRBR, FRAD, and FRSAD mapped to their equivalents in the FRBR-Library Reference Model”. 2017-08.
https://www.ifla.org/files/assets/cataloguing/frbr-lrm/transitionmappings201708.pdf, (accessed 2018-02-13).

(15)IFLA LRMの文書の以下の箇所を参照した。
Riva, Pat; Le Bœuf, Patrick; Žumer, Maja. “IFLA Library Reference Model: a conceptual model for bibliographic information”. 2017-08. As amended and corrected through 2017-12. p. 13.
https://www.ifla.org/files/assets/cataloguing/frbr-lrm/ifla-lrm-august-2017_rev201712.pdf, (accessed 2017-12-17).

(16)Working Group on FRBR/CRM Dialogue. “Definition of FRBRoo: a conceptual model for bibliographic information in object-oriented formalism”. Version 2.4. 2015-11.
http://www.ifla.org/files/assets/cataloguing/FRBRoo/frbroo_v_2.4.pdf, (accessed 2017-12-17).

(17)Le Boeuf, Patrick. ed. “PRESSoo: extension of CIDOC CRM and FRBRoo for the modelling of bibliographic information pertaining to continuing resources”. Version 1.3. 2016-08.
https://www.ifla.org/files/assets/cataloguing/PRESSoo/pressoo_v1-3.pdf, (accessed 2017-12-17).

(18)The Task Group for the Analysis of the Alignment and Impact of IFLA LRM to ISBD, for the IFLA ISBD Review Group. “Alignment of the ISBD element set with the IFLA LRM element set. Final draft, May 2017, Approved by the ISBD Review Group, Approved by the FRBR Review Group”. 2017-05.
https://www.ifla.org/files/assets/cataloguing/isbd/OtherDocumentation/isbd-lrm_alignment_v.1.3.1a.pdf, (accessed 2017-12-17).

(19)和中. 前掲. p.11.

(20)OMRでは、オブジェクト指向版のFRBRooと区別するために、ERモデルのFRBRの名前空間をFRBRerと呼んでいる。

(21)Riva, Pat; Žumer, Maja. op. cit. p. 5.
上記の表に、今後想定できるIFLA LRMのエレメント数を筆者が追加したものである。

(22)IFLA LRMの文書の以下の箇所を参照した。
Riva, Pat; Le Bœuf, Patrick; Žumer, Maja. “IFLA Library Reference Model: a conceptual model for bibliographic information”. 2017-08. As amended and corrected through 2017-12. p. 19.
https://www.ifla.org/files/assets/cataloguing/frbr-lrm/ifla-lrm-august-2017_rev201712.pdf, (accessed 2017-12-17).
 

[受理:2018-02-13]

 


和中幹雄. IFLA Library Reference Modelの概要. カレントアウェアネス. 2018, (335), CA1923, p. 27-31.
http://current.ndl.go.jp/ca1923
DOI:
https://doi.org/10.11501/11062627

Wanaka Mikio
Overview of IFLA Library Reference Model