研究データ

米・カリフォルニア電子図書館とパデュー大学図書館、カリフォルニア大学外の利用者へのEZIDによるDOIの付与サービスの段階的廃止を発表

2017年8月4日、米・カリフォルニア電子図書館(CDL)とパデュー大学図書館が、EZIDによるDOIの付与サービスに関する新しい戦略的方向を採用したと発表しています。

新戦略では、今後2年間で、カリフォルニア大学外の利用者へのサービスは段階的に廃止するとともに、CDL・パデュー大学図書館・DataCiteの三者により、EZIDの利用者がDataCiteによるサービスへの参加・移行や、他の選択肢を評価するための支援を実施する内容となっています。

新しい会員モデルや料金体系の変更により、原稿利用者にとって、DataCiteとEZIDのコストは同等のものとなったことや、EZIDの機能がDataCiteのサービスに組み込まれているところであることから、EZIDの利用者は主要な機能を失うことなく移行が可能で、また、DataCiteの会員にとっても新機能の追加といった面でサービスが強化されるとしています。

英・Jisc、研究データとしての音声・映像データの管理のためのガイドを公開

2017年7月27日、英・Jiscが、研究データとしての音声・映像データの管理のためのガイド“Audiovisual research data A guide to managing digital media for anyone using it as an integral part of carrying out research”を公開しました。

同ガイドを紹介するブログでは、

・プロジェクト着手時から終了後のデータの利用保証までに至る、研究者、情報管理者、技術の専門家等によるチームとしての実施
・研究者がデータから得たいと考えている情報(内容、フォーマット)の把握
・学術成果の発表やプロジェクトのプロジェクトのマイルストーンの度に、当初の計画で必要とされたデータの種類などと違いがないか、データ管理計画(DMP)の恒常的な見直し
・プライバシーや知的財産等の問題、ストレージの需要を考慮しながら、プロジェクトにおけるデータキュレーションに関する方法を検討
・助成機関が設定した保存期間に対応するための長期的なデータ管理計画の検討

という5つの助言がなされています。

北米研究図書館協会、デジタル人文学のメタデータを“SHARE”のデータベースに取り入れるためのプロジェクトを開始

2017年8月2日、北米研究図書館協会(ARL)は、より多くのデジタル人文学(DH)の学術成果のメタデータを、そのライフサイクルを通じて参照可能とすることを目的に、それらのデータを“SHARE”のデータベースに取り入れるためのプロジェクト“Integrating digital humanities into the web of scholarship with SHARE”に対して、全米人文科学基金(NEH)の“Digital Humanities Advancement Grant”から7万5,000ドルの助成金を獲得したと発表しています。

助成金を受け、同プロジェクトでは、DHセンターの調査、図書館員や研究者へのフォーカスグループインタビューなど多様な方法で調査を行なって、既存のDHの学術成果のメタデータモデルやレジストリを把握して要件を定義した後、多様なDHの学術成果のメタデータの集約や検索・ディスカバリのためのワイヤフレームやプロトタイプを作成します。

チェコ共和国政府、オープンアクセスに関する国家戦略を承認

OpenAIREのブログで、2017年6月14日にチェコ共和国政府が、科学技術情報のオープンアクセス(OA)に関する国家戦略を承認したことが紹介されています。

ブログの記事によると、同戦略では、公的資金の助成を受けたプロジェクトでの出版物及びデータのOA及びデータ管理計画(DMP)を要求しているほか、相互運用性・OpenAIREとの互換性のあるOAのシステム基盤を構築するとともに、普及啓発活動が行なわれることとなっています。

The Czech Republic National Strategy of Open Access to Scientific Information and Data(OpenAIRE BLOG,2017/7/27)
https://blogs.openaire.eu/?p=2159

E1936 - セミナー「研究データマネジメントの理想と現実」<報告>

京都大学学術情報メディアセンターでは,月に1度を目安に各分野から講師を招き,セミナーを開催している。2017年5月26日には,「研究データマネジメントの理想と現実」と題したセミナーを開催した。

Dataverse Project、8つの類似のデータリポジトリを比較調査した結果を公表

オープンソースのデータリポジトリ“Dataverse”を提供するDataverse Projectの2017年7月25日付けのブログ記事において、ユーザビリティの研究者マーフィ(Derek Murphy)氏及び製品調査の専門家ゴーチェ(Julian Gautier)氏が実施した、Dataverseを含む8つの類似のデータリポジトリの機能・使用方法・運営形態(ビジネスモデル・ポリシー)・コンテンツを比較調査した結果をまとめたスプレッドシートが公表されています。

比較されているデータリポジトリは、figshare、Dryad、Zenodo、data.world、Mendeley Data、Open ICPSR、Analyze Boston (CKAN)です。

スプレッドシートは、公開されている情報をもとにまとめられたもので、誤りや最新の情報でないものもあると考えられることから、そのような場合には、コメントを付けるよう求めています。

DryadとDANS、研究データの長期保存とアクセシビリティの保証で協同

2017年7月12日、データリポジトリのDryadと、オランダの学術情報の収集・提供機関であるData Archiving and Networked Services(DANS)は、研究データの長期保存とアクセシビリティの保証に共同で取り組むことを発表しました。

Dryad Digital Repositoryには、5万人以上の研究者の、1万5,000を超えるデータパッケージと5万を超えるファイルが収録されていますが、これらはDANSのアーカイブに定期的にバックアップされます。DANSはDryadの後継アーカイブとしても機能し、DryadのDOIの発見可能性を維持し続けます。メタデータについては、DANSのオンライン・アーカイビング・システムEASYから利用可能です。

欧州大学協会(EUA)、よりオープンな学術情報流通システムへの移行に向けた報告書を公開

2017年6月29日、欧州大学協会(EUA)は、よりオープンな学術情報流通システムへの移行に向けて欧州の大学や各国の大学学長会議を支援するため、オープンアクセス(OA)に関する報告書2タイトルを公開しました。

“Towards Full Open Access in 2020: aims and recommendations for university leaders and National Rectors’ Conferences”では、さまざまな分野にわたって、OAに関する提言を行っています。質の高い査読、研究成果に対する著者等の権利の保証、公共機関と出版社の双方が満足できる費用便益比などに基づいたオープンな学術情報流通システムの実現を呼び掛けています。

“Open Access in European universities: results from the 2015/2016 EUA institutional survey”では、OAのポリシーや実践について、各機関の実施状況を2014年の前回調査から追跡しています。調査は2015年10月から2016年1月まで実施され、欧州の33の国の169の機関から回答を得ています。出版物へのOAのほか、今回初めて、研究データへのOAにも焦点を当てています。

統計数理研究所、ものづくりデータ科学研究センターを設立

2017年7月1日、統計数理研究所が、ものづくりデータ科学研究センターを設立したと発表しています。

データ科学の先進技術を結集して、ものづくりに革新をもたらす科学的手法を創出するためのデータ科学の研究拠点を設立するものです。

データ科学がもたらす「ものづくり」革新 ~ 統計数理研究所が新センターを設立 ~(統計数理研究所,2017年6月吉日)
http://www.ism.ac.jp/ura/press/ISM2017-03.html

参考:
人文学オープンデータ共同利用センター、正式発足
Posted 2017年4月4日
http://current.ndl.go.jp/node/33779

欧州委員会(EC)、“European Open Science Cloud”(EOSC)に関する新しい高度専門家グループを立ち上げ

2017年6月21日、欧州委員会(EC)は、既存のデータ管理システムを統合した研究基盤“European Open Science Cloud”(EOSC)に関する、新しい高度専門家グループ(High Level Expert Group)を立ち上げました。

このグループは、EOSCの実現に必要とされる方策をECに助言することを目的としており、EOSCの立ち上げに関するHorizon2020プロジェクトや各国のイニシアチブと協力しながら活動します。2015年から2017年2月まで活動して、2016年に報告書をまとめた、先行の高度専門家グループの後を継ぐものとなります。

このグループは2017年6月から2018年末まで活動する予定で、EOSC実現のための方策について提言する最終報告書を2018年末にまとめるとしています。

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