CA1966 – 動向レビュー:フェイクニュースと図書館の関わり:米国における動向 / 鎌田 均

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カレントアウェアネス
No.342 2019年12月20日

 

CA1966

動向レビュー

 

フェイクニュースと図書館の関わり:
米国における動向

京都ノートルダム女子大学国際言語文化学部:鎌田均(かまだひとし)

 

はじめに

 「フェイクニュース」という言葉が2016年の米国大統領選挙の時期に注目され、社会全体の問題として意識されるようになった(1)。欧州連合(EU)は2017年秋からフェイクニュースに関するパブリックコンサルテーションを実施し、2018年の欧州委員会の高度専門家グループによるフェイクニュース、オンライン虚偽情報に関する最終報告書ではメディア、情報リテラシー教育を促進する必要性を指摘している(2)。国際図書館連盟(IFLA)は、このEUのパブリックコンサルテーションに対して、図書館の役割の重要性などを示した回答を発表した(3)。米国の図書館界でも、フェイクニュースを扱った文献が多く出され、特集が組まれたり、会議のテーマとして扱われることが増えた(4)。本稿では、このフェイクニュースという事象について、その背景を確認しつつ、図書館の視点から情報リテラシー教育との関わりを中心に最近の動向を述べる。

 

フェイクニュースの背景

 フェイクニュースという言葉が表している虚偽の報道、知らせ、という事象は歴史上で以前からあり、古代から存在していたと捉えることもできる(5)。フェイクニュースの一つの理解の仕方として、それは虚偽の情報(disinformation)の一種であり、また、誤った内容の情報(misinformation)の範疇にあると考えることができる。誤った情報には、間違った情報、勘違いによって流された情報などが含まれる。このような情報を受け取ることで人々は誤った理解、判断をすることとなり、それは個人、社会にとって不利益となり得る(6)。その中で、虚偽の情報とは人を欺く内容を持った情報であり、さらに人を欺く目的で作られたか、または結果として人を欺くようになったものと捉えることができる(7)

 フェイクニュースは「クリックベイト」(clickbait)と呼ばれる形で流されることもある。センセーショナルな内容で人々の関心を引き、多くの人々にそのページのリンクをクリックさせて利益を得るためにフェイクニュースが流されたりする(8)。一方で、人々を欺く目的で大規模に流されるものもある(9)。インターネットでは誰もが匿名で情報を発信することができ、ソーシャルメディアで情報が大規模に拡散される。また様々な技巧を用いて虚偽の内容を事実のように見せかけることもできる。多くの人々はニュースをオンライン、とりわけソーシャルメディアから主に得るようになってきている。そういった人々は、そこから得る情報から政治に関する判断を下し、それが実際の選挙の結果などを左右している可能性もある(10)

 フェイクニュースという言葉は実際には恣意的に用いられており、それは現在の「ポスト真実」(post-truth)と呼ばれる状況を反映している。2016年米国大統領選挙に関連して流されたフェイクニュースや、自身に批判的な報道をフェイクニュースだとしたり、また虚偽の内容を「替わりの事実」(alternative facts)とする政治家などが現れ(11)、何が事実なのか、ということ、そして事実であることの意義が大きく揺らぐことになった。この時期に雑誌『エコノミスト』が「ポスト真実」という言葉をクローズアップし(12)、オックスフォード英語辞典(OED)の2016年の“Word of the Year”にもこの言葉が選ばれた(13)。この事象は、人が自分の信条に沿った情報を信じようとする傾向から生じるものともされる(14)。そこでは「そのニュースが真実かどうかということよりも、それが自分の聞きたい内容であるかが重要」(15)となる。「ポスト真実」の世界においては、事実は人によって異なり、何がフェイクニュースで何がそうでないかも人によって捉え方が違ってくる。伝統的ニュースメディアの報道も、人によってはフェイクニュースとなる。米国では以前から伝統的ニュースメディアに対する人々の信頼が低下していることや、人々の政治に対する二極化が進んでいる(16)ことも、この状況に拍車をかけている。

 インターネット上で個人は自分の好む情報を自ら選別することができ、さらに個人の目に触れる情報はアルゴリズムによって選別され、その人が好む情報を送る仕組みがある(17)。そして、それが間違った情報であったとしても、大量に繰り返し流されることによって人の記憶に残り、真実のように思えてくることもある(18)。フェイクニュースの問題も、このような現在の情報をめぐる複雑な環境を理解して捉える必要がある。元来のフェイクニュースは、偽のニュースという意味ではあるが、この「ポスト真実」の世界においては、どれが正しいニュースでどれが正しくないかという境界が曖昧となる(19)

 フェイクニュースにはセンセーショナルな内容を持ったものが多い。自身の感情に訴えかけるもの、自身の信条を補強するような情報を人々は好み、ソーシャルメディアで拡散させる傾向がある。また、そういった情報が人々にとっては事実よりも重要となっているとの指摘もある(20)。そして、そのような感情的な情報やネガティブな内容の情報、目新しい内容の情報を、それが事実であるかはともかく、人々はソーシャルメディアでシェアする傾向がある(21)。インターネット、ソーシャルメディアによって様々な虚偽の情報が大量に流され、人々はそれを信じてしまい、または信じようとし、自身の意見や信条を形成してしまう。政治に関する事柄以外にも、間違った情報によって人が疑似科学を信じるようなケースもある(22)。そして一度間違った情報に影響された個人の意見や信条は、後から真実の情報によって変えることも難しいという懸念がある(23)。このように、フェイクニュースが取りざたされる現在の状況は、「人々の信条とそれに伴う行動が、もはや現実に基づくものではなく、虚偽の情報とそれがもたらす結果による「ポスト現実」に左右される」(24)という危険性を孕んでいる。

 

フェイクニュースの問題における図書館の役割

 米国大統領選挙においてフェイクニュースが流布したことが社会問題となる中で、米国の図書館にとっても重大な問題であるとの意識が生じた(25)。そして、一般のメディアでも図書館によるフェイクニュースに対する取り組みが紹介された(26)。図書館は、あらゆる人々に必要とする情報を提供するという役割によって、民主主義社会を支える重要な場所とされてきた(27)。また、人々にとっても、図書館は信頼できる情報を得ることができる場所として認知されている(28)。図書館は、信頼できる情報を幅広くコレクションとして揃え、それを利用者が適切に利用することで、人々の知識、物事についての理解を深め、それが対話を促し、人々が適切な政治への判断を行うことで民主主義社会に貢献するという理解があった。

 しかし、図書館の外では、様々な種類の情報がインターネットを中心に大量に流通し、フェイクニュースのようなものも含まれる状況となってきている(29)。そのような状況において、図書館の役割は、コレクション中心ではなく、情報全般のスペシャリストとしての役割へと変化するべきという意見もある(30)。このように考えるならば、フェイクニュースを巡る問題も図書館活動の範疇外ではなく、図書館が積極的に関わるべきこととなる。また、フェイクニュースが社会で話題となったことは図書館にとって図書館の役割を人々に宣伝する機会と捉える向きもある。大学図書館ではこれを取り上げることで図書館の情報リテラシー教育に対する大学、教員の関心を引くことができ、公共図書館でもフェイクニュースに対する啓発活動を通して利用者コミュニティーと関わることができる(31)

 

図書館における情報リテラシー教育

 ソーシャルメディアを頻繁に利用する若者は、それらを通して発信されるフェイクニュースにとりわけさらされやすい状況にある。米国のスタンフォード大学歴史教育グループは、中高生、大学生を対象に調査を行い、彼らの情報の信頼性を見分ける能力が十分ではないことを2016年に報告している(32)。このような状況において、情報リテラシー、メディアリテラシー教育の役割が重要視されている。さらにフェイクニュースが話題となったことで、図書館においても、情報リテラシー教育の重要性が再認識されるようになった(33)。学校教育におけるメディアリテラシー教育は重要とされてきたが、現場では依然として十分に普及していない(34)。教員の情報、メディアリテラシーに関する知識も十分ではなく、図書館司書がより積極的に関わる必要があるとされる(35)

 図書館界ではフェイクニュースを扱った情報リテラシー教育のための様々な教材やツールキットが作られている。IFLAが「偽ニュースを見極めるには」(How to Spot Fake News)(36)という、チェックリストを作成したことはよく知られている。同様なものとして、RADAR、CRAAPといった評価項目の頭文字をとったものがニュースの評価に用いられている(37)。また、ジャーナリズム、ニュースメディアの分野で作られたウェブサイトやファクトチェックのサイトも情報リテラシー教育に援用することができる。そして、多くの図書館でフェイクニュースを扱ったLibGuides(E1410参照)でのガイドも作られている(38)

 米国のワシントン大学では、フェイクニュースを含め、疑似科学や統計データの歪曲など世の中にある様々な誤った、または誤解を与えるような情報やデータを見極めることを主眼に置いた授業がある(39)。米国のミシガン大学でも、図書館司書が批判的思考力を重視したフェイクニュースに関する授業を設けた。この図書館の取り組みがメディアに取り上げられることによって、地域のグループからもフェイクニュースに関するレクチャー、イベントへの関心を呼んでいる(40)。また、米国ニューヨーク市のコミュニティーカレッジにおける、図書館司書が、実際のニュースを教材として利用し、ディスカッションを通した能動的内容の授業を提供した報告(41)や、同じく米国のイリノイ大学におけるフェイクニュースに関するワークショップのレッスンプラン(42)など、具体的な教育内容の実践、共有が進んでいる。

 授業以外の取り組みもあり、米国のオールド・ドミニオン大学の図書館は、現場のジャーナリストや政治学などの研究者などによるパネルセッションを開催した。そこでは、フェイクニュースの問題について学生の関心を高めることに加え、図書館と大学、地域との関係を深めることができたことが報告されている(43)。また、フェイクニュースを扱ったLearning Management System(LMS)のBlackboardでの授業を行っている事例もあり、そこでは図書館司書がエンベディッド・ライブラリアン(CA1751参照)として授業支援を行っている(44)

 公共図書館では、フェイクニュースに関するワークショップを開催した事例がある。米国ニューヨーク州のホワイト・プレーンズ公共図書館では、ワークショップを図書館内で開催するだけではなく、地域コミュニティーの様々なグループと共同で開催し、コミュニティーと関わりながらの取り組みとなっている。様々な意見、社会背景を持った人と関わる難しさはあったが、論争となることなく参加者との対話を促進することができ、フェイクニュースへの理解を深めることができたことが報告されている。そして、図書館にとっては普段図書館を利用しない人々との接点を得ることができた(45)

 学校図書館においても、米国学校図書館員協会(AASL)が会誌でフェイクニュースに関する特集を組み、その内にもフェイクニュースを扱った教育の事例がある。そこでは同協会の「学習者基準フレームワーク」(AASL Standards Framework for Learners;E2006参照)を援用してメディアリテラシー的要素が濃い内容へと変化させ、情報源を批判的に検討させる内容を重視したことが述べられている(46)。日本国内ではフェイクニュースに関わる具体的な取り組みの報告はまだ少ないが、京都学園中学高等学校の伊吹侑希子氏が学校図書館によるフェイクニュースを使った教育の授業への導入を実践している(47)

 

批判的思考力の重要性と情報リテラシー教育における課題

 フェイクニュースの問題には前述のように複雑な要素が絡み合っており、正しい情報と間違った情報と単純化してそれを見分けるという教育内容では十分ではない。単にチェックリストにある事項を当てはめるだけではない複雑な思考が要求される(48)。例えば、著者が不明であるからその情報が信頼できないとは必ずしもいえない。そして、自身の偏向を認識することも実際は簡単ではない(49)。また、その情報のみを見るのではなく、外側からも様々な要素を検討する必要がある(50)。そのためにはメタリテラシーのような、情報を取り巻く状況を理解することが重要となる(51)。米国大学研究図書館協会(ACRL)の「高等教育のための情報リテラシーの枠組み」(CA1870参照)においても、情報がどのように生み出されて流通しているかを理解することが重要だとしている。そして、そのような理解のためには批判的な思考が重要となる(52)。そのような批判的思考力を養う情報リテラシー教育を行うには、1回のみの授業などでは不十分であり、教員と密接に連携した活動が不可欠である(53)

 また、フェイクニュースには政治的要素があることが多い。図書館によるフェイクニュースに対する取り組みにおいては、図書館がどの程度政治に関わるべきなのか、異なった考え、意見を持った人たちに対してフェイクニュースの問題をどのように伝え、理解させるかが課題となる。図書館の取り組みが政治的に批判を受けたり、利用者同士、利用者と図書館との間で紛糾する可能性もある。しかし、米国の図書館では、選挙に関する情報を提供するなどの人々の政治参加を支援する取り組みが以前から行われており、この動きの中でフェイクニュースの問題を、主権者教育的観点からの情報リテラシー教育として捉える向きもある。そこにおいても、政治に関わる情報を適切に理解するためには批判的な情報リテラシー能力が重要とされる(54)

 また、図書館がフェイクニュースと関わる上で、これが事実で、これが事実でないとする判断には慎重を要する。図書館の、人々の知る権利を保証し、様々な内容、立場を含んだ情報を提供してきた役割から見ると、情報をどのように判断するかは人々に委ねられるべきだとされる。そして、人々が情報を適切に判断するには図書館の情報リテラシー教育を人々に提供する役割が重要となるといえる(55)

 「ポスト真実」の状況は、フェイクニュースを巡る問題における情報リテラシー教育を難しいものとしている。例えば、前出の「高等教育のための情報リテラシーの枠組み」では、「オーソリティは作られ、状況に基づいている」(CA1870参照)という情報リテラシーの要素がある。しかし現在の「ポスト真実」の世界では、この、情報の信頼性の根拠とされてきたオーソリティそのものが大きく揺らいでいる。これまでの情報リテラシー教育では自明としてきたような、学術研究コミュニティー、政府、伝統的メディアというオーソリティを人々は必ずしも信頼しなくなっている(56)。ある人々にとっては、そういったオーソリティからの情報もフェイクニュースとなりうる。このように伝統的オーソリティが揺らぐ中で、情報リテラシー教育において、どのようにして人々に情報を批判的に評価させるのかという問題が生じている。

 しかし、このような教育を行ったとしても、実際に人々が日常生活で大量の情報と接する中で、時間をかけて情報を批判的に評価することはあまり期待できないという懸念もある(57)。そして、人々が必然的にフェイクニュースにさらされやすく影響を受けやすい現在の環境を考えると、フェイクニュースの問題に図書館が効果的に対処できるのかを疑問視する向きもある(58)

 

最後に

 公共図書館には利用者が欲する情報、あらゆる立場、意見が含まれた情報を利用者に提供する役割があり、そのことによって民主主義社会を支える役割を持つ。学校、大学図書館も以前から生徒、学生の情報リテラシーを向上させる役割を積極的に担うようになっている。その中で、フェイクニュースに見られる事象は、ただ単にメディア、報道の世界の問題ではなく、図書館にも密接に関連する。この問題に積極的に関わっている図書館が増えており、またこれを機会と捉えて利用者との関わりをより密にすることができる可能性もある。このフェイクニュースの問題は、地域コミュニティーに密着した公共図書館、より教育カリキュラムに関わった情報リテラシー教育を提供する大学、学校図書館、そして図書館を離れて利用者に近い場所で活動するエンベディッド・ライブラリアンのような動きと関連づけることもできる。

 ただし、図書館がフェイクニュースという事象に積極的に関わろうとするならば、それについての深い理解が必要となる。図書館員も現在の情報を取り巻く環境において、図書館資料だけではなく、様々な情報がどのように生み出され、流通しているかをよりよく理解する必要がある。

 

(1) Sullivan, M. Connor. Why Librarians Can’t Fight Fake News. Journal of Librarianship and Information Science. 2019, 51(4), p. 1146-1156.

(2) “A multi-dimensional approach to disinformation” European Commission. 2018.
http://ec.europa.eu/newsroom/dae/document.cfm?doc_id=50271, (accessed 2019-08-28).

(3) “EU Consultation on Fake News” IFLA. 2018-02-02.
https://www.ifla.org/files/assets/hq/topics/info-society/documents/ifla_response_to_eu_consultation_on_fake_news_final.pdf, (accessed 2019-08-28).

(4) Buschman, John. Good News, Bad News, and Fake News: Going beyond Political Literacy to Democracy and Libraries. Journal of Documentation. 2019, 75(1), p. 213.

(5) McQueen, Sharon. “From Yellow Journalism to Tabloids to Clickbait: The Origins of Fake News in the United States”. Information Literacy and Libraries in the Age of Fake News. Agosto, Denise E., ed. Santa Barbara, Libraries Unlimited, 2018, p. 15.

(6) Fallis, Don. What is Disinformation?. Library Trends. 2015, 63(3), p. 402.

(7) Ibid., p. 401-426.

(8) Rochlin, Nick. Fake News: Belief in Post-truth. Library Hi Tech. 2017, 35(3), p. 389-390.

(9) Mathiesen, Kay. “Fighting Fake News: The Limits of Critical Thinking and Free Speech”. Information Literacy and Libraries in the Age of Fake News. Agosto, Denise E., ed. Santa Barbara, Libraries Unlimited, 2018, p. 78-79.

(10) Agosto, Denise E. “An Introduction to Information Literacy and Libraries in the Age of Fake News”. Information Literacy and Libraries in the Age of Fake News. Agosto, Denise E., ed. Santa Barbara, Libraries Unlimited, 2018, p. 2-3.

(11) Guarda, Rebeka F.; Ohlson, Marcia P.; Romanini, Anderson V. Disinformation, Dystopia and Post-reality in Social Media: A Semiotic-cognitive Perspective. Education for Information. 2018, 34, p. 185-186.

(12) Post-truth Politics: Art of the Lie. The Economist. 2016, 420(9006), p. 11.

(13) “Word of the Year 2016 Is…”. Oxford Dictionaries.
https://languages.oup.com/word-of-the-year/word-of-the-year-2016, (accessed 2019-10-21).

(14) Guarda; Ohlson; Romanini. op. cit., p. 186.

(15) Rochlin. op. cit., p. 386.

(16) Ibid., p. 387-388.

(17) Guarda; Ohlson; Romanini. op. cit., p. 188-189.

(18) Burkhardt, Joanna M. “Truth, Post-truth, and Information Literacy: Evaluating Sources”. Information Literacy and Libraries in the Age of Fake News. Agosto, Denise E., ed. Santa Barbara, Libraries Unlimited, 2018, p. 99.

(19) Rochlin. op. cit., p. 388.

(20) Guarda; Ohlson; Romanini. op. cit., p. 189-190.

(21) Leeder, Chris. How College Students Evaluate and Share “Fake News” Stories. Library and Information Science Research. 2019, 41(3), 100967.

(22) Guarda; Ohlson; Romanini. op. cit., p. 193.

(23) Sullivan. op. cit.

(24) Guarda; Ohlson; Romanini. op. cit., p. 195.

(25) Mathiesen. op. cit., p. 77-78.
当時の北米の図書館がどのような反応を示したかについては、日本国内でもすでに次の文献で報告されている。
井上靖代. アメリカの図書館はいま(88):フェイクニュースと図書館. みんなの図書館. 2017, 480, p. 50-55.

(26) Buschman. op. cit., p. 217.

(27) Lor, Peter Johan. Democracy, Information, and Libraries in a Time of Post-truth Discourse. Library Management. 2018, 39(5), p. 307.

(28) Burkhardt. op. cit., p. 101.

(29) Lor. op. cit., p. 307-314.

(30) Agosto. op. cit., p. 6-9.

(31) Eva, Nicole; Shea, Erin. Marketing Libraries in an Era of “Fake News”. Reference & User Services Quarterly. 2018, 57(3), p. 168-171.

(32) Stanford History Education Group. “Evaluating Information: The Cornerstone of Civic Online Reasoning.” 2016, 27p.
https://stacks.stanford.edu/file/druid:fv751yt5934/SHEG Evaluating Information Online.pdf, (accessed 2019-09-10).

(33) Bluemle, Stefanie R. Post-Facts: Information Literacy and Authority after the 2016 Election. Portal: Libraries and the Academy. 2018, 18(2), p. 266.
米国においては、ソーシャルメディアによるフェイクニュースの問題については、ジャーナリズムの分野では2016年以前から言及されてきたが、図書館の分野ではそれを問題視する言及は文献では少なかったという調査がある。
Chen, Xiaotian. Calling Out Fake News on Social Media: A Comparison of Literature in Librarianship and Journalism. Internet Reference Services Quarterly. 2018, 23(1-2), p. 1-13.

(34) De Abreu, Belinha. “Information and Media Literacy Education: The Role of School Libraries”. Information Literacy and Libraries in the Age of Fake News. Agosto, Denise E., ed. Santa Barbara, Libraries Unlimited, 2018, p. 130.

(35) Mattson, Kristen. “School Librarians: Partners in the Fight against Fake News”. Information Literacy and Libraries in the Age of Fake News. Agosto, Denise E., ed. Santa Barbara, Libraries Unlimited, 2018, p. 118-121.

(36) “How to Spot Fake News”. IFLA.
https://www.ifla.org/publications/node/11174, (accessed 2019-08-26).
日本語版:
https://www.ifla.org/files/assets/hq/topics/info-society/images/how_to_spot_fake_news_-_japanese.pdf, (参照 2019-08-26).

(37) Neely-Sardon, Angeleen; Tignor, Mia. Focus on the Facts: A News and Information Literacy Instructional Program. The Reference Librarian. 2018, 59(3), p. 114-115.
RADAR、CRAAPは以下を表す:(Rationale, Authority, Date, Accuracy, Relevance) (Currency, Relevance, Authority, Accuracy, Purpose)RADARについては、
Mandalios, Jane. RADAR: An Approach for Helping Students Evaluate Internet Sources. Journal of Information Science. 2013, 39(4), p. 470-478.
CRAAPの略語の経緯については、
Blakeslee, Sarah. The CRAAP Test. LOEX Quarterly. 2004, 31(3), p. 6-7.
https://commons.emich.edu/cgi/viewcontent.cgi?article=1009&context=loexquarterly,(accessed 2019-10-21).

(38) Musgrove, Ann T.; Powers, Jillian R.; Rebar, Lauri C.; Musgrove, Glenn J. Real or Fake? Resources for Teaching College Students How to Identify Fake News. College & Undergraduate Libraries. 2018, 25(3), p. 243-260.

(39) Bergstrom, Carl T.; West, Jevin. “Calling Bullshit: Data Reasoning in a Digital World”.
https://callingbullshit.org/syllabus.html, (accessed 2019-08-27).

(40) Mooney, Hailey; Oehrli, Jo Angela; Desai, Shevon. “Cultivating Students as Educated Citizens: The Role of Academic Libraries”. Information Literacy and Libraries in the Age of Fake News. Agosto, Denise E., ed. Santa Barbara, Libraries Unlimited, 2018, p. 136-138, 146-147.

(41) Glisson, Lane. Breaking the Spin Cycle: Teaching Complexity in the Age of Fake News. Portal: Libraries and the Academy. 2019, 19(3), p. 461-484.

(42) Cooke, Nicole A. Fake News and Alternative Facts: Information Literacy in a Post-truth Era. Chicago, American Library Association, 2018, p. 25-27.

(43) Rush, Lucinda. Examining Student Perceptions of Their Knowledge, Roles, and Power in the Information Cycle. Journal of Information Literacy. 2018, 12(2), p. 121-122, 128-129.
https://doi.org/10.11645/12.2.2484, (accessed 2019-08-27).

(44) Auberry, Kendra. Increasing Students’ Ability to Identify Fake News through Information Literacy Education and Content Management Systems. The Reference Librarian. 2018, 59(4), p. 183-185.

(45) Himmelfarb, Ben. “We Got This: Public Libraries as Defenders against Fake News”. Information Literacy and Libraries in the Age of Fake News. Agosto, Denise E., ed. Santa Barbara, Libraries Unlimited, 2018, p. 107-113.
以下でも実践している公共図書館の名前が挙がっている。
Eva; Shea. op. cit., p. 170-171.

(46) Johnson, Mica. Fighting Fake News: How We Overhauled Our Website Evaluation Lessons. Knowledge Quest. 2018, 47(1), p. 34-35.

(47) 伊吹侑希子. フェイクニュースを素材にした情報活用能力を育む指導法の考察. 学校図書館学研究. 2019, 21, p. 17-30.
また、2019年8月の日本図書館協会学校図書館部会夏季研究集会東京大会でもこのフェイクニュースに関連するテーマを扱っている。
日本図書館協会学校図書館部会. “日本図書館協会学校図書館部会第48回夏季研究集会東京大会のご案内”.
http://www.jla.or.jp/Portals/0/data/bukai/学校図書館部会/第48回夏季研要項2019_Ver3.pdf, (参照 2019-09-28).

(48) Glisson. op. cit., p. 464.
Auberry. op. cit., p. 182-183.

(49) Mathiesen. op. cit., p. 82-83.

(50) Leeder. op. cit.

(51) Mackey, Thomas P. “Empowering Metaliterate Learners for the Post-truth World”. Metaliterate Learning for the Post-truth World. Mackey, Thomas P.; Jacobson,Trudi E., ed. Chicago, ALA Neal-Schuman, 2019, p. 9.

(52) Neely-Sardon; Tignor. op. cit., p. 109.

(53) Lor. op. cit., p. 315.

(54) Buschman. op. cit., p. 217.

(55) Oltmann, Shannon M. “Misinformation and Intellectual Freedom in Libraries”. Information Literacy and Libraries in the Age of Fake News. Agosto, Denise E., ed. Santa Barbara, Libraries Unlimited, 2018, p. 71-72.

(56) Bluemle. op. cit., p. 277.

(57) Mathiesen. op. cit., p. 84.

(58) Sullivan. op. cit.

 

[受理:2019-11-15]

 


鎌田均. フェイクニュースと図書館の関わり:米国における動向. カレントアウェアネス. 2019, (342), CA1966, p. 12-16.
https://current.ndl.go.jp/ca1966
DOI:
https://doi.org/10.11501/11423548

Kamada Hitoshi
Fake News and Libraries: Recent Trends in the United States