CA1907 – 動向レビュー:欧州における単行書のオープンアクセス / 天野絵里子

PDFファイル

カレントアウェアネス
No.333 2017年9月20日

 

CA1907

動向レビュー

 

欧州における単行書のオープンアクセス


京都大学学術研究支援室:天野絵里子(あまの えりこ)

 

1. はじめに

 欧州では、単行書のオープンアクセス(OA)を推進するさまざまな取り組みが行われている。2010年にOpen Access Publishing in European Networks(OAPEN)が人文・社会科学分野の単行書のOAについて実施した現況調査(E1038参照)によれば(1)、当時すでに世界中で多くの萌芽的な取り組みがなされていた。現在も単行書のOAを目指して多様なビジネスモデルが試されており、その持続可能性や学術書としての質の担保といったさまざまな側面についての議論が深められている。
 これらの取り組みを後押しするように、いくつかの主要な研究助成機関が、助成を受けた研究プロジェクトの成果はOAとしなければならないという義務化ポリシーの対象を、学術論文だけでなく単行書にまで拡げている。欧州研究評議会(European Research Council:ERC(2)やオーストリア科学財団(Austrian Science Fund:FWF)(3)(4)といった公的助成機関や、民間助成財団のウェルカム財団(5)は、助成を受けて出版された単行書やその一部である章単位をOAとすることを義務化しており、そのための追加の助成金を研究者に与えている(6)
 一方日本では、単行書のOAについての議論さえほとんどなされていない。本稿は、単行書のOAをめぐる背景と課題のほか、特に欧州で試みられている単行書のOA化の取り組みをいくつかの類型に沿って紹介し、学術情報の流通を推進すべき大学・研究機関の図書館ができることを示唆する。
 

2. 単行書のOAをめぐる背景と課題

 単行書は、特に人文・社会科学分野の研究成果を発表する媒体として重要であるが、OA化を進める上では、その出版コストをどのように負担するかが最も大きな課題の一つとなる。この点では、自然科学分野において重要な媒体である学術論文のOA化における課題と同じといえるかもしれない。まずは単行書のOAをめぐる背景として人文・社会科学系分野における単行書の位置づけについて、次にOA化の課題について述べる。
 

2.1. 人文・社会科学分野の研究における単行書

 単行書は特に人文・社会科学分野の研究にとって大きな意味をもっている。研究者が一つのテーマで長年に渡って取り組んだ研究の成果を伝え、さらなる議論を促すことで学問の発展を支える最もふさわしい手段が1冊の本を著すことであるとされる。研究者のキャリアにとっても、単行書の価値は論文1本よりも高く、研究職への採用や、昇進に大きく影響する。また、若手研究者がキャリアの大きな節目に学位論文を単行書として出版する文化もある(7)。OAPEN-UKが2012年に発表した報告書によれば、著者が出版社に望むものとして流通や営業、マーケティングの優先度が高く、著書を読んでほしいという強い欲求があることが窺える(E1372参照)(8)
 しかしながら、従来の出版と流通のシステムの中で、単行書は読まれているのだろうか。後述するOpen Book Publishers社のガッティ(Rupert Gatti)は、単行書の出版部数は200部から400部で、その多くが図書館に購入されることを考えると「誰も読んでいない」に等しいと評した(9)。 学術論文と同様に、単行書もその価格は高騰している。個人で買おうにも高く、紙媒体であれ電子媒体であれ図書館も必要なすべての図書を買えるわけではない(10)
 ここで、人文・社会科学分野の成果をもっと流通させ、研究の意義を伝える効果的な方策として、単行書のOAが求められる。ガッティは、2015年の日本の文系学部廃止騒動を引き合いに出しながら、人文・社会科学分野の存在意義を正当化するためにも主要な成果である単行書のOA化を進めることの重要性を主張している(11)。Jiscの助成を受けたOAPEN-UKプロジェクトは、成果として芸術および人文・社会科学分野の研究者のためのOA図書出版のためのガイドを2015年に公開した(12)。しかしながら、従来型の出版モデルが確立している中でまったく新しいOAモデルを実現するには、多くの課題が残されている。
 

2.2. 単行書のOA化の課題

 単行書のOA化を推進する上での最も大きな課題は、学術書としての質を担保しながら、最初に述べた出版にかかるコストをどう賄うかということであろう。従来型の紙媒体出版のコスト構造(13)を前提にコストを賄うモデルを追求するのではなく、デジタル出版を前提として印刷や流通コストを下げた上で新たなビジネスモデルを模索しようという動きがある(14)。一方、単行書は、学術書としての質が保証されていることが最も重要な価値であると捉えられている。したがって、出版コストのうち人手をかけざるを得ない編集や査読のプロセスにかかるコストは削ることができない。論文のように、著者自身が著書をリポジトリなどへセルフアーカイブすることも可能であるが、質の保証という点で現時点では著者にも読者にも好まれない。質を保証するプロセスのコストをカバーしながら、新しいビジネスモデルを生み出すことが単行書のOA化を進めていく際の軸となる。
 

3. さまざまなビジネスモデル

 学術書としての質を保証しながら出版コストを抑え、いかに学術的・社会的なインパクトを最大化するか。様々なビジネスモデルで単行書のOAに取り組む組織が登場している。それらをいくつかの類型に沿って紹介する。
 

3.1. 商業出版社によるGold OA

 おそらく最も初期に開始された単行書OAの取り組みは、伝統的な出版社による著者支払い型プログラムであろう。Springer社のSpringerOpen Books(15)は2008年に始まっている。著者は、通常の紙媒体の出版で支払う料金以外に、ページ数にもとづいて計算されたOA料金、つまりBook Processing Charges(BPC)を支払う(16)。読者は、紙媒体がほしければMyCopyというオンデマンド印刷サービスから、25ドル程度で購入できる(17)。Routledge社、Brill社といった人文・社会科学分野の図書を多く出版する出版社も同様の著者支払いモデルによるOAプログラムを提供している。
 ただし、これら伝統的な商業出版社によるGold OAモデルは、それほど普及するモデルではないとされる。人文・社会科学分野では、出版助成金を得られる機会が多くなく、助成金の金額も限られている(18)。また、Gold OAを可能にするかどうかは出版社次第であり、売れ続ける単行書はOAの対象とされない可能性もある(19)。OAの単行書の目録であるDirectory of Open Access Books(DOAB)(20)によれば、2017年7月現在、Palgrave Macmillan社は49冊、Routledge社は26冊、Brill社は210冊の単行書をOAとしているが、Brill社を除いてその点数は多くない。OA化に必要なBPCは、Brill社の9,780ドル(350ページまで)からPalgrave Macmillan社の1万7,000ドルまでと高価である。出版社や資金面の限られた条件下でしか実現し得ないモデルであるため、すべての研究成果をOA化しようとする流れを大きく推し進めるものではない。
 

3.2. 大学出版局

 大手のオックスフォード大学出版局やケンブリッジ大学出版局とは一線を画し、OAを謳った新しいタイプの大学出版局が現れ始めている(21)
 University College London (UCL) では2015年、図書館のもとにUCL出版局(22)を設立した。これまでに43冊の単行書をすべてOAとして出版している。UCL出版局で出版された単行書は、PDFでなら無料であるが、その他の形式での入手は有料である。ハードカバーは30ポンドから50ポンド程度、EPUB形式は6ポンド程度となっている。スウェーデンのストックホルム大学出版局(23)も、後述のUbiquity Press社がホストするプラットフォームを用いてOA出版局を設置している。100年以上の歴史を持つ伝統的な大学出版局の中にも、英国のマンチェスター大学出版局(24)やリバプール大学出版局(25)などOA出版に積極的な出版局があり、Gold OA型のOAの単行書を提供している。
 

3.3. 研究者主導のOA出版

 人文・社会科学分野の研究者が中心となって、それぞれ固有の目的を持ちながら、「フリーミアムモデル」によるOA出版を実現している小規模な出版社がいくつか出てきている。フリーミアムモデルとは、品物やサービスを最低限の機能は無償で提供するが、付加価値のある品物やサービスは有償で提供するというモデルである。単行書をHTML形式やPDFでOAとしているが、EPUB形式や、あるいはオンデマンド印刷の紙媒体は有償で提供するというモデルである。前節で紹介したUCL出版局もこのモデルにあたるだろう。ここでは、研究者が中心となって立ち上げた出版社を紹介する。

(1)Open Book Publishers社
 Open Book Publishers社(26)は、このモデルを採用している出版社の代表格である。2008年にケンブリッジ大学の研究者を中心に設立され、現在は英国の法人の一種、CIC(Community Interest Company。コミュニティ利益会社)となっている。音楽学や言語学の図書では音声や動画を組み合わせるなど、デジタル出版の可能性を一層拡げるような形態での出版にも力を入れている。HTML形式かPDFであれば無料、ハードカバーは1冊約30ポンド、EPUB形式やKindle形式であれば4ポンドから6ポンドほどで入手できる。今まで99冊が発行され、1冊あたり毎月400人の読者があるという。
 注目すべきは、アフリカの口頭伝承に関する図書に対してアフリカの国々から多くのアクセスを集めたということである。紙媒体の少数部数の出版だけではこのような広範な読者は得られなかったであろうし、研究の現場に成果を還元するという倫理的な要請に応えることにもつながっている(27)

(2)Ubiquity Press社
 Ubiquity Press社(28)は、2012年にUCLの研究者を中心に立ち上げられた。単行書、学術論文だけでなくデータやソフトウェアまで、研究成果をなるべく広く流通させ、インパクトを高めるためのOA出版を目指している。コストは公開されており、それにもとづいて設定されているBPCは4,480ポンド(10万ワード)である(29)。また、Ubiquity Press社は、米国のカリフォルニア大学出版局とともに、LUMINOS(30)という、単行書の出版を図書館が共同で助成するプログラムを運営している。その他、ラテンアメリカ、スリランカ等の出版母体に対して出版プラットフォームをホストするなど途上国への貢献も意識している(31)(32)
 

3.4. 図書館の共同出資によるOA化

 Knowledge Unlatched(KU)(33)は、すでに刊行されている単行書のOA化を図書館の共同出資によって実現する取り組みである。英国で2012年に組織され、2013年から2014年にパイロットプログラムを実施し、2015年から2016年にかけ、2回の共同出資を成立させている。
 KUの共同出資の仕組みを簡略化して説明する。まず、プログラムに参加した出版社は、自社がすでに出版している図書の中から候補となるタイトルを選定し、BPCを提示する。KUに賛同する図書館の図書館員から成る選書委員会がさらにそこから優先的にOAとすべきタイトルを選び、KUが出資金額を算出する。そのタイトルリストと1館あたりの出資金額を見てプログラムへの参加を決めた図書館は、KUに出資する。十分な数の図書館が参加を表明すれば共同出資が成立する。KUが集めた出資金を各出版社に支払えば、リストに載っていたタイトルがOAとなる。OAとなったタイトルは、OAPEN Library(34)やHathiTrust Digital Library(35)にもアーカイブされる。KUに出資するのは一部の図書館であるが、OAとなった図書はもちろんすべての人が閲覧できる。 2016年に行われた共同出資には21か国、269の図書館が参加し、54社の343タイトルがOAとなった。2017年の共同出資の募集は5月に始まり、343タイトルに対して1館あたり1万547ドルの出資金額が提示されている。つまり、1タイトルあたり約30ドルということになる。最近は、図書館だけでなく読者から直接出資を募ったり、また単行書だけでなく雑誌にも共同出資の対象を拡げたりしている。
 

4. OA単行書の流通と保存

 単行書をOA化する取り組みと並行して、出版された単行書のメタデータなどの情報を流通させてアクセシビリティを高めたり、本文を検索可能としたり、保存したりする取り組みも進められている。
 OAPEN(36)は、査読付きで学術的に質の保証された出版物の流通促進や、図書のOA化を推進する財団である。オランダのアムステルダム大学出版局、ライデン大学、オランダ王立図書館(KB)などが共同で設立した。2010年にはいち早く人文・社会科学分野の単行書のOAのビジネスモデルについて調査報告書(37)を発表するなど、OAを普及するため精力的に活動している。 OAPENは、単行書のOAにおいて2つの重要なプラットフォームを提供している。1つは、査読付きのOAの単行書の検索サービスであり、フルテキストのリポジトリであるOAPEN Libraryである。OAPEN Libraryは、ERCの研究助成制度HORIZON2020で助成を受けた出版物の登録先としても認められている。もう1つのプラットフォームは、DOABである。DOABは、OAの単行書の検索サービスであり、2017年7月現在、223の出版社から8,520タイトルの図書が登録されている。
 いずれのプラットフォームでも、登録する単行書の質の保証に重きが置かれている。出版社から単行書の情報提供を受ける際は、Open Access Scholarly Publishers Association(OASPA)(38)のガイドラインに則って査読プロセスがチェックされる。各出版社の査読プロセスは、OAPENのウェブサイトから参照できるようになっている。
 OAPENは、OAの単行書の情報流通にとって欠かせない存在といえる。学術的に質の高い単行書の情報を提供するための選別を実施し、メタデータを集約して図書館にとって扱いやすい形式で提供し、フルテキストを保存するところまで、包括的なサービスを提供している。このようなサービスは他にないため、欧州以外からも多くの出版社が参加している。
 その他、OA単行書の流通を促進する取り組みとして、Open Access in the European Research Area through Scholarly Communication (OPERAS)(39) のプロジェクトの一つであるHigh Integration of Research Monographs in the European Open Science (HIRMEOS)(40) があげられる。HIRMEOSは、欧州におけるオープンサイエンス推進の流れの中で学術論文の情報流通やアーカイブ等を促進するために培われた標準技術やプラットフォームを、単行書にも適用しようとする取り組みである。具体的には、ORCIDやDOIといった識別子や、COUNTER(CA1512参照)などの利用統計の仕組みを単行書の流通促進にも応用するサービスで、OAPEN Library、Ubiquity Press社などが参画している。
 

5. おわりに

 以上のように、欧州では単行書のOAに向けてさまざまな取り組みがなされている。各ビジネスモデルの持続可能性や単行書のインパクトを本当に向上できたかどうかなどの効果を検証するにはまだ数年を要するかもしれない。それでもなお、今後日本において日本発の単行書のOAを進めるとなれば、欧州の事例は参考になるであろう。

 日本では、現状では単行書のOAを進めるインセンティブが小さく、喫緊の課題として取り組む機運はそれほど高まっていない。学位論文のインターネット公開については義務化されている(E1418参照)ものの、研究助成機関や政府は、論文を含めた研究成果のOA化に関しては推奨するにとどまっている。また、一般的に日本語の学術書の読者は日本以外の国ではそれほど多くないという誤解がありそうである。

 しかしながら、日本の図書館ができることはないであろうか。研究成果を発表したい著者や、成果を自由に読みたい世界中の読者(41)、優れた書を世に送り出したい出版社の声(42)に耳を傾け、図書館が単行書のさらなる流通に貢献できることを考えてもよい時期が来ているのではないか。欧米の図書館による共同出資型のOA事業の恩恵にあずかるばかりで、日本の図書館は何もしないでよいのだろうか。

 一般市民や海外の研究者を含めた多様な読者や、研究成果を広めたい著者や大学・研究機関からのニーズに応え、図書館が単行書の出版の変革を牽引してくれることを期待したい。
 

(1)Adema, Janneke. Overview of Open Access Models for eBooks in the Humanities and Social Sciences. OAPEN, 2010, 73p.
http://project.oapen.org/images/documents/openaccessmodels.pdf, (accessed 2017-07-09).

(2)“ERC OA Requirements”. OAPEN.
http://oapen.org/content/deposit-erc-deposit-erc-oa-requirements, (accessed 2017-07-09).

(3)“Open Access Policy for FWF-Funded Projects”. FWF.
http://www.fwf.ac.at/en/research-funding/open-access-policy/, (accessed 2017-07-09).

(4)Tonta, Yaşar; Doğan, Güleda; Al, Umut; Madran, Orçun. Open Access Policies of Research Funders: the Case Study of the Austrian Science Fund (FWF). PASTEUR4OA, 2015, 11p.
http://www.pasteur4oa.eu/sites/pasteur4oa/files/resource/FWF-OA-Policy-Case-Study-7-Nov-2015-final.pdf, (accessed 2017-07-09).

(5)“Open Access Policy”. Wellcome Trust.
https://wellcome.ac.uk/funding/managing-grant/open-access-policy, (accessed 2017-07-09).

(6)“Funder Requirements Wellcome, ERC and FWF Open Access Requirements: Monographs and Book Chapters”. OAPEN.
https://www.oapen.org/content/deposit-publishers-funder-requirements, (accessed 2017-07-09).

(7)Crossik, Geoffrey. “Monographs and Open Access : a Report to HEFCE”. HEFCE. 2015.
http://www.hefce.ac.uk/pubs/rereports/year/2015/monographs/, (accessed 2017-07-09).

(8)OAPEN-UK. “OAPEN-UK HSS Researcher Survey Results”. 2012.
http://oapen-uk.jiscebooks.org/files/2012/07/OAPENUK-Researcher-Survey-Results.pdf, (accessed 2017-07-09).

(9)Gatti, Rupert. “Introducing Some Data to the Open Access Debate: OBP’s Business Model (Part One)”. Open Book Publishers Blog. 2015-10-15.
http://blogs.openbookpublishers.com/introducing-some-data-to-the-open-access-debate-obps-business-model-part-one/, (accessed 2017-07-09).

(10)Moore, Samuel. PASTEUR4OA Briefing Paper: Open Access Monographs. PASTEUR4OA, 2016, 7p.
http://www.pasteur4oa.eu/sites/pasteur4oa/files/resource/PASTEUR4OA%20Monographs%20Briefing%20Paper_final.pdf, (accessed 2017-07-09).

(11)Gatti. op. cit.

(12)Collins, Ellen; Milloy, Caren; Stone, Graham; Baker, James; Eve, Martin; Priego, Ernesto. Guide to open access monograph publishing for arts, humanities and social science researchers : Helping researchers to understand the opportunities and challenges of publishing a scholarly monograph in open access. OAPEN-UK, 2015, 40p.
http://dx.doi.org/10.5920/oapen-uk/oaguide, (accessed 2017-07-09).

(13)従来型の紙媒体の出版をベースとした米国の大学出版局のコスト構造は、2016年の調査により明らかになっている。
Maron, Nancy; Mulhern, Christine; Rossman, Daniel; Schmelzinger, Kimberly. “The Costs of Publishing Monographs: Toward a Transparent Methodology”. Ithaka S+R. 2016.
https://doi.org/10.18665/sr.276785, (accessed 2017-07-09).

(14)Sherer, John. “The Cost to Publish a Monograph is Both Too Low and Too High”. In the Open. 2016-03-29.
http://intheopen.net/2016/03/the-cost-to-publish-a-monograph-is-both-too-low-and-too-high/, (accessed 2017-07-09).

(15)“SpringerOpen books”. SpringerOpen.
https://www.springeropen.com/books, (accessed 2017-07-09).

(16)田辺祐子. シュプリンガーの学術書籍出版とオープンアクセス. 情報管理. 2015, 57(11), p. 818–825.
http://doi.org/10.1241/johokanri.57.818, (参照 2017-07-09).

(17)“Springer’s MyCopy: eBook printed for just 24.99”. Springer.
https://www.springer.com/jp/products/books/mycopy, (accessed 2017-08-02).

(18)Moore. op. cit.

(19)London Economics. Economic Analysis of Business Models for Open Access Monographs: Annex 4 to the Report of the HEFCE Monographs and Open Access Project. HEFCE, 2015, 41p.
http://www.hefce.ac.uk/media/hefce/content/pubs/indirreports/2015/Monographs,and,open,access/2014_monographs4.pdf, (accessed 2017-07-09).

(20)DOAB: Directory of Open Access Books.
http://www.doabooks.org/, (accessed 2017-07-09).

(21)Speicher, Lara. “Open Access Monographs: Current UK University Press Landscape”. Interscript Online Magazine, 2017-03-13.
https://www.interscriptjournal.com/online-magazine/open-access-monographs, (accessed 2017-07-09).

(22)UCL Press.
http://www.ucl.ac.uk/ucl-press, (accessed 2017-07-09).

(23)Stockholm University Press.
http://www.stockholmuniversitypress.se/, (accessed 2017-07-09).

(24)Manchester University Press.
http://www.manchesteruniversitypress.co.uk/, (accessed 2017-07-28).

(25)Liverpool University Press.
https://liverpooluniversitypress.co.uk/, (accessed 2017-07-28).

(26)Open Book Publishers.
https://www.openbookpublishers.com/, (accessed 2017-07-09).

(27)Gatti, Rupert. “Introducing Data to the Open Access Debate: OBP’s Business Model (Part Two)”. Open Book Publishers Blog. 2015-10-15.
http://blogs.openbookpublishers.com/introducing-data-to-the-open-access-debate-obps-business-model-part-two/, (accessed 2017-07-10).

(28)Ubiquity Press.
http://www.ubiquitypress.com/, (accessed 2017-07-09).

(29)Publishing with Ubiquity Press.
http://www.ubiquitypress.com/site/publish/, (accessed 2017-08-03).

(30)Luminos.
http://www.luminosoa.org/, (accessed 2017-07-09).

(31)Koh, Adeline. “Open Access Ahoy: An Interview with Ubiquity Press”. The Chronicle of Higher Education – ProfHacker. 2012-10-22.
http://www.chronicle.com/blogs/profhacker/ubiquity/43312, (accessed 2017-07-10).

(32)“The Ubiquity Partner Network”. Ubiquity Press.
http://www.ubiquitypress.com/site/partners/, (accessed 2017-08-03).

(33)Knowledge Unlatched.
http://www.knowledgeunlatched.org/, (accessed 2017-07-09).

(34)OAPEN Library.
http://oapen.org/, (accessed 2017-07-09).

(35)HathiTrust Digital Library.
https://www.hathitrust.org/, (accessed 2017-07-09).

(36)OAPEN Foundation.
http://oapen.org/, (accessed 2017-07-09).

(37)Adema. op. cit.

(38)OASPA: Open Access Scholarly Publishers Association.
https://oaspa.org/, (accessed 2017-07-09).

(39)OPERAS: Open Access in the European Research Area through Scholarly Communication.
http://operas.hypotheses.org/, (accessed 2017-07-09).

(40)Hirmeos Project: High Integration of Research Monographs in the European Open Science infrastructure.
http://www.hirmeos.eu/, (accessed 2017-07-09).

(41)江上敏哲. 本棚の中のニッポン:海外の日本図書館と日本研究. 笠間書院, 2012. 296p.

(42)鈴木哲也, 高瀬桃子. 学術書を書く. 京都大学術出版会, 2015, 155p.

[受理:2017-08-10]

 


天野絵里子. 欧州における単行書のオープンアクセス. カレントアウェアネス. 2017, (333), CA1907, p. 12-16.
http://current.ndl.go.jp/ca1907
DOI:
https://doi.org/10.11501/10955543

Amano Eriko
Trends in Open Access Monographs in Europe