カレントアウェアネス
No.207 1996.11.20
用語解説[T19]
図書館情報委員会(Library and Information Commission)
英連合王国を構成する4地域(イングランド,ウェールズ,スコットランド,北アイルランド)のうち,イングランドの図書館情報サービスに関しては,1964年公共図書館・博物館法に基づいて1981年に設立された図書館情報サービス評議会(LISC(E))が,これまで大臣の諮問機関として存在した(他の3地域にも同様の機関が存在する)。1995年,文化財省は,このLISC(E)を廃止し,新たに1964年法に定められた機能を遂行する図書館諮問評議会(Advisory Council on Libraries)と,図書館情報政策全般を扱う図書館情報委員会(LIC)とを発足させた。LICの委員は,図書館,情報サービスをはじめ,出版,ジャーナリズム,教育,ビジネス界など広い分野から選ばれた13名の専門家達である。またこの委員会の下に国際的な問題と,研究戦略について担当する2つの小委員会が設けられる。
LICは,イングランドにおけるあらゆる種類の図書館や情報サービスの向上に資するために,政府に対して一貫した,効果的な勧告をする。これによって様々な事業体で重複する事業を統合し,協力関係を作り出すことを目指す。また,政府が全国情報政策を立案,改定する際にも助言する。さらに,英国全体の図書館情報学に係わる研究開発方針の策定を行い,国際的には英国を代表するという役割も担う。
Ref: Brewer, Stuart. A long-awaited expert body. Libr Ass Rec 97(12 Suppl)8, 1995
Team named for commission. Libr Ass Rec 97(8)409, 1995