米・アレン人工知能研究所(AI2)の学術文献検索サービス“Semantic Scholar”、論文の内容を人工知能で自動的に一文に要約して表示するTLDR機能のベータ版提供を開始

2020年11月17日、米国のアレン人工知能研究所(Allen Institute for AI:AI2)は、同研究所の学術文献検索サービス“Semantic Scholar”において、“Too Long; Didn’t Read(TLDR)”機能のベータ版が利用可能になったことを発表しました。

TLDR機能は、人工知能(AI)によって論文の内容の一文の要約を自動生成して提供するサービスです。最新の言語生成AI“GPT-3”による自然言語処理技術等が活用されています。ベータ版では、Semantic Scholarに収録されたコンピューターサイエンス分野の1,000万件近くの論文について、同機能により一文の要約が表示されます。

AI2はTLDR機能について、近年Semantic Scholarへのモバイル端末経由のアクセスが大幅に増加していること等も背景に、ユーザーが検索した論文の重要性を迅速に判断する際などに役立てることができることを説明しています。

Introducing TLDRs on Semantic Scholar(AI2 Blog,2020/11/17)
https://medium.com/ai2-blog/introducing-tldrs-on-semantic-scholar-f8310c51c1fb

Semantic Scholar
https://www.semanticscholar.org/

TLDR feature(Semantic Scholar)
https://tldr.semanticscholar.org/

参考:
AIを利用して論文の要約を自動生成するサービス“Paper Digest”がDigital Science社の“Catalyst Grant Award”を受賞
Posted 2018年10月16日
https://current.ndl.go.jp/node/36840

韓国科学技術情報研究院(KISTI)、科学技術情報プラットフォームScienceONにおいて、人工知能(AI)を用いた論文要約サービスを試験的に開始
Posted 2020年7月7日
https://current.ndl.go.jp/node/41440