カレントアウェアネス-E
No.84 2006.06.07
E498
総務省による情報セキュリティ啓発活動の展開(日本)
インターネットを介したコンピュータのウィルス感染や情報流出事故が多発していることもあり, 情報セキュリティに対する関心が高まっている。政府レベルでは内閣官房や警察庁, 経済産業省など関係する各省庁で取り組みがなされているが, 総務省も2003年から, コンピュータやインターネットを安心して利用するための知識や, 情報セキュリティへの対策を国民が習得するために「国民のための情報セキュリティサイト」を設置している。このたびインターネットをめぐる緊急度, 重要度が高まっていることを受けて, 2006年6月2日, 同サイトにスパイウェア, フィッシング詐欺, ワンクリック詐欺等に関するページが追加された。
同サイトは, 情報セキュリティについての知識, 利用方法に応じた対策と実践の2つのテーマからコンテンツが構成されている。「知識」では情報セキュリティの重要性や具体的な内容, 基礎知識, 用語辞典, 事故・被害事例を紹介している。一方「対策と実践」では, エンドユーザー, ホームページ開設者, 企業・組織といったユーザー層を想定して, それぞれが行うべき具体的な実践内容を紹介している。一部の説明にFlashによるアニメーションを用いているほか, 読みがなをつけたり, 難しいことばをやさしく言い換えたりしている小学生向けページを設置するなど, わかりやすさを重視した設計になっている。
また, 情報セキュリティ対策の重要性を訴える電子メールを, 6月9日に一斉送信する方針も明らかにしている。この電子メールは, 社団法人日本インターネットプロバイダー協会の協力を得て, 加盟各社から加入者に向けて発信される予定である。
Ref:
http://www.soumu.go.jp/joho_tsusin/security/index.htm
http://www.soumu.go.jp/s-news/2006/060602_2.html