カレントアウェアネス-E
No.6 2002.12.18
E032
失われゆく言語の半永久的保存「ロゼッタ・プロジェクト」
現在,言語は世界中に約7,000あるといわれているが,そのうち50%から90%がこの先100年以内に失われると予測されている。米ロング・ナウ財団の主導により進められている「ロゼッタ・プロジェクト」は,それらの言語を将来においても復元可能にするためにオンラインデータベースや書籍,ディスクといった形態での保存を行っている。1,000の言語を収録する「ロゼッタ・ディスク」の第1弾が完成する予定である。
同ディスクの情報は,デジタル形式で記録されるのではなく,米ロスアラモス国立研究所とノーサム・テクノロジーズ社が開発したマイクロエッチング処理技術を使って,約2,000年の耐久性をもつ3インチのニッケル製ディスクに普通の文字で記録される。ディスクに収められた各言語の語彙,文法などの内容は,倍率1,000倍の顕微鏡で直接読むことができる。同ディスクは大量に製作され,世界中で頒布される見込みである。
Ref:
http://www.wired.com/news/print/0,1294,54345,00.html
http://www.rosettaproject.org:8080/live