E012 – CIPR,「知的財産権と開発政策の調和」報告書を発表

カレントアウェアネス-E

No.2 2002.10.16

 

 E012

CIPR,「知的財産権と開発政策の調和」報告書を発表

 

 英国の知的財産権委員会( Commission on Intellectual Property Rights: CIPR )は9月12日,知的財産権と発展途上国の開発に関する研究の最終報告書「知的財産権と開発政策の調和(Integrating Intellectual Property Rights and Development Policy)」を発表した。CIPRは2000年12月に発表された英国国際開発省白書「世界の貧困削減に向けて」を受けて,英国政府が設置した独立研究機関である。

 この最終報告書において同委員会は,国際的枠組みの中で発展途上国の開発を促進できるような知的財産権の法整備の必要性を勧告しており,その中で著作物の流通に関しては,発展途上国の教育研究活動等を促進するためには,当該各国の著作権法で,これらの分野の著作権を広範に制限することや,インターネット上の著作物を適正な部数印刷して頒布することも教育研究目的の場合には「公正使用」と認めること,などの提言を行っている。

Ref:
http://www.iprcommission.org/graphic/documents/final_report.htm