IFLA、過去の記録文書に含まれる個人情報へのアクセスに関する声明を発表

国際図書館連盟(IFLA)が、情報への自由なアクセスと表現の自由に関する委員会(FAIFE)から出されていた案を承認する形で、過去の記録文書に含まれる個人情報へのアクセスに関する声明“Statement on Access to Personally Identifiable Information in Historical Records”を発表しました。

これは、個人が特定できる情報が含まれている過去の記録文書について、プライバシー保護等の観点からより上位の公共善に反しない限り短期的には非公開とする措置があり得るとしながら、長期的には我々共通の遺産として保存され入手可能とされなければならないとして、ライブラリアンに対し以下を勧告しています。

・伝記・系譜等の研究者に対してはアクセスを認めるとともに、廃棄させよう、あるいは不当に長い期間アクセスを制限しようとするような試みに対するロビー活動を行うこと。
・過去の記録文書を破壊しようとする試みに抵抗し、文書館・アーキビスト等と協同してアクセス等の制限に関する透明性のある基準を構築すること。
・生存している人々への損害が発生しないものについては、速やかに公開できるようロビー活動を行うこと。
・図書館の利用記録等のデータの機密保持に関する立法動向を監視すると共に、政府機関が図書館における読書・研究等の記録を乱用することを防止するプライバシー法の必要性を支持すること。

IFLA Statement on Access to Personally Identifiable Information in Historical Records
http://www.ifla.org/faife/policy/personal-historical-records.htm