「デジタル化が、出版の未来をどう変えるのか?」-フランクフルト国際ブックフェア主催者が出版関係者にアンケート調査を実施

2008年10月15~19日にドイツ・フランクフルトで開催された国際ブックフェアに際し、ブックフェア事務局が事前にニューズレターで、「デジタル化が、出版の未来をどう変えるのか?」をテーマにしたアンケート調査を行いました。その結果のダイジェストがプレスリリースの形で発表されています。

このアンケートには30か国以上、1,000社以上の出版関係者が回答しました。

・40%の回答者が、早ければ2018年にも電子書籍の売り上げが紙の書籍を上回るとした一方で、3分の1の回答者が、電子書籍の売り上げが紙の書籍の売り上げを上回ることはあり得ないとした。
・70%以上の回答者が、来るべきデジタルの課題に対応する用意ができているとした一方で、ほぼ60%の人が、電子書籍・電子書籍リーダーを今まったく使っておらず、66%の人が5年後(2013年)でも紙の書籍が市場を支配しているだろうと回答した。
・書籍産業で誰がデジタル化の波を動かしているかという質問に対しては、22%の人が消費者、21%の人がAmazon、20%の人がGoogle、13%の人が通信会社と回答した。なお、出版産業と回答した人は7%、著者は2%、政府は1%以下であった。
・現在のデジタル化を引っ張っている国はという質問に対して、51%の人が米国、15%の人が日本、11%の人が英国以外の欧州、と回答した。一方、5年後のデジタル化を引っ張っている国はという質問に対しては、29%の人が米国、28%の人が中国、17%の人が英国以外の欧州と回答した。

といった結果が報告されています。

How will digitisation shape the future of publishing?
https://en.book-fair.com/company/press_pr/press_releases/detail.aspx?c20f0587-85d5-44d3-a9a4-eb75d0c6143b=ec26a4d2-9b2d-499d-8a3f-3e94b5cf6bff

Frankfurt Book Fair
http://www.book-fair.com/en/fbf/

At Frankfurt, Many Say Digital Will Take Over Print Books by 2018 – 10/22/2008 – Library Journal
http://www.libraryjournal.com/article/CA6607357.html