チェコ新国立図書館の必要性を館長・職員組合がアピール

国際コンペを行ってデザインを選定したチェコ国立図書館新館の建設が見送りになったことに対し、同館の図書館長・同館職員組合が、新館建設の必要性を文化大臣・プラハ市長等に文書で申し入れたと報じられています。また司法の場に訴えることも検討中とのことです。

チェコの新聞ČeskéNoviny紙によると、

・文化大臣は現在の国立図書館の再生と、現在の書庫(※国立図書館本館とは別にプラハ市内にある書庫)の活用を提案しているが、新館を建てないと資料が収蔵しきれなくなる。また現在の国立図書館の資料保存環境は良くない。本館と書庫が分かれていることで利用者に資料を迅速に提供できていない。本館は川沿いにあり、洪水の被害に遭う恐れがある。

・このまま建設しないと、建築家に違約金を支払わなければならない契約になっている。またプラン発表から24か月後になっても建設がなされない場合、建築家はそのアイデアを別に使うことができる契約になっており、すでに関心を見せているところがある。

といったことにより、新館を建設するしか解決策はない、と申し入れたとのことです。

なお文化大臣が所属する、政権与党(第1党と連立している党)のキリスト教民主連合-チェコ人民党が、文化大臣・プラハ市長に対し新館建設を求めたとも報じられています。

Librarians say new Czech National Library sole solution – ČeskéNoviny.cz
http://www.ceskenoviny.cz/news/index_view.php?id=324746

Czech governing party supports Kaplicky’s library project – ČeskéNoviny.cz
http://www.ceskenoviny.cz/vyhledavani/index_view.php?id=324892

参考:
斬新なデザインのチェコ新国立図書館、建設見送りに?
http://current.ndl.go.jp/node/8392