米20世紀フォックス社、85年の歴史ある映画研究図書館を閉鎖へ

米国ロサンゼルスにある20世紀フォックス社には、85年の歴史ある専門図書館、映画研究図書館があります。同館はノンフィクションの図書4万冊、100タイトル以上の逐次刊行物、第二次世界大戦時の写真5,000枚を含む特別コレクションなどを有しており、20世紀フォックス社関係者のみならず、外部の利用者にもよく利用されています。かつてはこのような研究図書館を、各映画会社が設置していたのですが、徐々に数が少なくなってきているとのことで、この20世紀フォックス社の図書館も廃止されることになった、とハリウッドで活躍するジャーナリストがブログでスクープしました。じじつ、同社からこのジャーナリストに対し、映画の歴史的資料の価値は認めているが保存に費用がかかり過ぎていること、また同館は研究図書館であるのに、公共図書館のように一般資料に対するレファレンスが多く寄せられることを閉鎖の理由に上げ、資料はもっと多くの人に利用されるよう、適切な保存設備のある大学図書館に寄贈する予定であるとするメッセージが届いたとのことです。

この記事に対し、読者からのコメントが殺到しています。時代の流れ・ビジネスの常套として仕方がないとするコメントもありますが、多くは20世紀フォックス社の決定を残念がったり批判したりするものです。俳優・監督のクリント・イーストウッド氏も「映画『父親たちの星条旗』のための調査は同館で行ったのに」と失望しているとのことです。

WHAT A DAMN SHAME! 20th Fox To Close One Of The Last Studio Research Libraries – Nikki Finke’s Deadline Hollywood Daily
http://www.deadlinehollywooddaily.com/fox-to-close-its-film-research-library/

FOX STUDIOS
http://www.foxstudios.com/
http://www.foxstudios.com/flash/videos/researchLibrary.mov
(下のリンクは映画研究図書館を紹介した短い動画です。)

July 3rd, 2008付けResourceShelfの記事
http://www.resourceshelf.com/2008/07/03/20th-fox-to-close-one-of-the-last-studio-research-libraries/