チャットレファレンスの記録分析に関する研究

ゲルフ大学図書館(カナダ)のチャットレファレンスの記録約600件を、内容や言葉遣いの観点で分析した研究が、オープンアクセス・ジャーナルの“Evidence Based Library and Information Practice”(Vo.2, No.2, 2007)に掲載されています。

この研究からは、学生がバーチャルレファレンスを、簡単に答えが得られるような単純な質問をするために使用しているのではなく、高レベルの研究を補助するツールとして使用しているが明らかになったそうです。また、図書館員と学生が使用している言葉にも、違いが見られたとのことです(例えば、periodicalとjournal、interlibrary loanとborrow from another libraryなど)。

この結果に基づき、図書館のオンラインサービス、蔵書、関係性、職員のスキル、場所としての図書館の5つの領域でサービスを向上させる方策について議論しています。

Out of the Question!…How We Are Using Our Students’ Virtual Reference Questions to Add a Personal Touch to a Virtual World
http://ejournals.library.ualberta.ca/index.php/EBLIP/article/view/236

参考:
E583 (No.97) – 根拠に基づく図書館業務の設計:Evidence Based Librarianship(EBL)とは何か?
http://www.dap.ndl.go.jp/ca/modules/cae/item.php?itemid=600

CA1625 (No.291) – 動向レビュー:根拠に基づいた図書館業務の設計−実践家の成果の共有を目指すEBLIPの動向−
http://www.dap.ndl.go.jp/ca/modules/ca/item.php?itemid=1063