全国規模で図書館を支援する活動を行うNPO「図書館のための米国人協会(Americans for Libraries Council:ALC)」が、ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団の支援のもとで行っている公共図書館強化・コンピュータ利用率向上のためのプロジェクト“Building Knowledge for Library Adovocacy”の一環として、公共図書館の効果に関する評価、特に経済効果、社会的効果の量的測定に関するトレンドを分析したレポート“Worth Their Weight: An Assessment of the Evolving Field of Library Valuation”を刊行しました。
近年のトレンドとして、設置母体の自治体から「理解できる表現」での報告を求められていることもあり、投資1ドルあたりの経済効果や、社会的な投資効果(Social Return on Investment: SROI)を示し、図書館の意義をアピールするものが多いとされています。また、このレポートでは17の事例についても紹介しています。今後、全国的な枠組みや評価ツールの整備、他の分野・領域での評価も参考にしたりすることが必要である、ということなども提案されています。
Worth Their Weight: An Assessment of the Evolving Field of Library Valuation
http://www.actforlibraries.org/pdf/WorthTheirWeight.pdf
5/21/2007付けLibrary Journalの記事
http://www.libraryjournal.com/article/CA6444813.html
参考:
CA1627 (No.291) – 動向レビュー:図書館のもたらす経済効果 / 池内淳
http://www.dap.ndl.go.jp/ca/modules/ca/item.php?itemid=1065
E511 (No.86) – 公共図書館は絶対必要,サービスはなお改善が必要−米国の意識調査から
http://www.dap.ndl.go.jp/ca/modules/cae/item.php?itemid=517
(※“Building Knowledge for Library Adovocacy”の一環として行われた先行調査)