2022年9月20日、カナダの出版団体BookNet Canadaが、調査報告書“The State of Publishing in Canada 2021”を公開したと発表しました。
カナダにおける英語書籍の出版について、カナダの印刷書籍市場の約72%を占める出版社78社から収集したデータを取り上げたものです。2021年の出版者の業績に関するデータが取り上げられており、出版社の運営と人員配置、収入と売上、フォーマット固有の出版プログラム、COVID-19パンデミックの影響等がまとめられています。
発表では、調査の結果として、電子書籍を作成していない出版社は全体の7%で、電子書籍の出版を妨げている理由は、時間(57%)、専門知識(29%)、資金(29%)等であったこと、オーディオブックを作成していない出版社は47%で、出版を妨げている理由は、資金(68%)、時間(20%)、需要の欠如(18%)等であったことなど挙げられています。また、出版社の55%が2020年に比べ2021年の収益が増加したと回答し、23%が収益の減少を報告したこと等も述べられています。
Infographic: The State of Publishing in Canada 2021(BookNet Canada, 2022/9/20)
https://www.booknetcanada.ca/blog/research/2022/9/20/infographic-the-state-of-publishing-in-canada-2021
https://www.booknetcanada.ca/state-of-publishing
※2つ目のリンクは、報告書のPDF版とEPUB版が掲載されているページです。
参考:
カナダの出版団体BookNet Canada、カナダの図書館利用に関する2021年版の調査報告書を公開
Posted 2022年8月12日
https://current.ndl.go.jp/node/46640
カナダの出版団体BookNet Canada、図書館利用と図書の購入の関係性について調査した報告書を公開
Posted 2019年5月31日
https://current.ndl.go.jp/node/38273