2022年4月27日、ドイツ国立科学技術図書館(TIB)が、オープンアクセス(OA)の効果に関する文献研究結果をまとめた“Wirkungen von Open Access. Literaturstudie über empirische Arbeiten 2010–2021”を公開したと発表しました。なお、本文はドイツ語です。
61件の文献を対象に、学術コミュニティにおける注目、学術出版の質、知識伝達、出版システムの生産性、出版物の利用、学術システムにおける不平等、出版システムにおける経済的影響の7つの点に関して、OAの効果の調査が行われました。
発表の中では、主な結果として、OAは利用増加や読者層における専門分野・地理的な多様性の拡大、知識伝達に寄与していること、論文処理費用(APC)がかかる場合、リソースの問題からOA出版を避ける研究者がいること等が述べられています。その他、さらなる研究が必要な点として、研究者のキャリアパスへのOAの影響等が挙げられています。
What are the benefits of open access? TIB study confirms advantages and dispels reservations(TIB, 2022/4/27)
https://www.tib.eu/en/tib/news-and-events/news/details/what-are-the-benefits-of-open-access-tib-study-confirms-advantages-and-dispels-reservations
Wirkungen von Open Access. Literaturstudie über empirische Arbeiten 2010-2021
https://doi.org/10.34657/7666
参考:
CA2013 – 論文公開手段としてのオープンアクセスジャーナルの有効性 / 浅井澄子
カレントアウェアネス No.351 2022年03月20日
https://current.ndl.go.jp/ca2013