2021年12月1日、米国国立医学図書館（NLM）が、同館の提供する医学文献情報データベースMEDLINEの索引付けにおいて、同館の整備するシソーラス医学件名標目表（MeSH）による件名標目の付与を自動化することを発表しました。
これにより、ユーザーはタイムリーに付与されたMeSHを確認できるようになり、NLMは医学文献の出版量増加に応じたMeSH付与が可能になると説明しています。
NLMはデータ駆動型発見の時代においてユーザーのニーズを満たすためにMEDLINEの継続的改良を目的とした計画MEDLINE 2022を2018年から進めており、目標の一つとして、24時間でMeSH付与とMEDLINE収録情報を含む医学文献情報の無料データベースであるPubMedへ反映することを設定しています。
MeSHの自動付与は2002年から行われていたものの、人間のインデクサーへの提案や遡及的な作業等で利用されていました。今後、人間のインデクサーは自動付与のアルゴリズム改良に関わり、品質保証において重要な役割を果たすとされています。発表によると、2022年半ばまでに、全てのMEDLINEの索引付けが同アルゴリズムで行われるようになる見込みです。
MEDLINE 2022 Initiative: Transition to Automated Indexing（NLM Techinical Bulletin, 2021/12/1）
https://www.nlm.nih.gov/pubs/techbull/nd21/nd21_medline_2022.html
参考：
米国国立医学図書館（NLM）、医学件名標目表（MeSH）2021年版の適用をはじめとした医学学術文献データベースMEDLINEの年末更新処理を実施
Posted 2020年12月9日
https://current.ndl.go.jp/node/42724
米国国立医学図書館（NLM）、表示形式等に関わるPubMedの機能改善を実施：旧PubMed（Legacy PubMed）は2020年10月31日に閉鎖
Posted 2020年10月7日
https://current.ndl.go.jp/node/42202
