REALM Project、図書館・アーカイブ・博物館関係者向けに、新型コロナウイルス感染症の変異株・ワクチン及び換気に関する知見を要約した資料(2021年8月版)を公開

2021年8月12日、図書館・アーカイブ・博物館の職員や利用者への新型コロナウイルスへの影響を軽減するための資料の取扱方法について、科学的根拠に基づいた情報を作成・普及させることを目的とするREALM Projectが、スライド“Research Briefing: Vaccines, Variants, and Ventilation”(2021年8月12日付け)を公開していました。米・バテル記念研究所の研究者が作成した資料です。

同スライドは、2021年1月1日から7月26日までに発表された科学論文のレビューを踏まえたものであり、新型コロナウイルス感染症の変異株・ワクチンに関する知見を要約した内容となっています。発表では、注目すべき点として次の内容等を挙げています。

・教室内での感染防止に焦点を当てた研究では、換気を変えること(ventilation changes)で平均感染リスクを25%低減させる効果があり、社会的距離を1.5メートルから3メートルに広げることで感染リスクを65%低減させることができた。(スライド31)
・専門家はトイレの換気扇を常時稼働させることを推奨している。その上で、排出された空気が再度入って来る可能性があるため、トイレの窓は開けないように指摘している。(スライド38)

August REALM research briefing and new video resources(OCLC, 2021/8/12)
https://www.oclc.org/realm/happening-now/20210812.html

Research briefing: Vaccines, variants and ventilation(OCLC)
https://www.oclc.org/realm/research/research-briefing-20210812.html

参考:
REALM Project、新型コロナウイルスの除染手段としての自然減衰に関する第7回目・第8回目のテスト結果を公表:気温によるウイルスの減衰率の差を調査
Posted 2021年2月16日
https://current.ndl.go.jp/node/43279