中国・北京の首都図書館が北京大興国際空港内に分館を設置(記事紹介)

中国・京報網は、2021年7月9日付け記事において、北京の首都図書館が北京大興国際空港内に分館を設置したことを報じています。北京大興国際空港は2019年9月の開港であり、建築家の故ザハ・ハディッド氏が設計に携わったことでも知られています。

記事によれば、首都図書館大興空港分館は、大型ハブ空港内に設置された中国初の公共図書館となります。すでに試行運営を実施しており、2021年7月中に正式に運営を開始します。スペースは計2か所に分かれており、合計面積は約500平方メートルです。年中無休で、一日当たり12時間の貸出・閲覧サービスを無料で提供するとあり、貸出可の印刷版書籍1万冊余りの他、電子書籍20万冊余り、オーディオブック58万集、音楽作品150万曲余り、データベース18点が利用可能となっています。また、将来的には各種イベントの開催も予定しています。

書籍の貸出には利用者登録が必要です。満13歳以上で中国の「第二世代身分証」を有する利用者であれば、保証金100元を支払うことにより自動発行機での利用者カード発行が可能です。書籍の返却は、同館以外に北京市内の公共図書館388館でも行うことができます。

创全国之先!首都图书馆分馆开进大兴机场(京報網, 2021/7/9)
https://news.bjd.com.cn/2021/07/09/125303t100.html

参考:
米国のミネタ・サンノゼ国際空港で電子書籍貸出サービスが利用可能に:サンノゼ公共図書館と連携
Posted 2021年7月12日
https://current.ndl.go.jp/node/44408

中国の高速鉄道駅に設けられた読書ステーション(記事紹介)
Posted 2020年12月2日
https://current.ndl.go.jp/node/42664

中国・成都図書館による観光バス上でのデジタル資源提供サービス(記事紹介)
Posted 2020年8月6日
https://current.ndl.go.jp/node/41684

公益財団法人日本交通公社、機関誌『観光文化』243号のPDF版を公開:「観光と図書館」を特集
Posted 2019年10月16日
https://current.ndl.go.jp/node/39282

CA1729 – 図書館と観光:その融合がもたらすもの / 松本秀人
カレントアウェアネス No.306 2010年12月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1729