カナダ国内の図書館協会のネットワーク“The Partnership”が刊行する“Partnership: the Canadian Journal of Library and Information Practice and Research”のVol. 16 no.1に、カナダのクイーンズ大学に所属するAlexandra Cooper氏らによる記事“Data in the Time of COVID-19: How Data Library Professionals Helped Combat the Pandemic”が、2021年6月21日付で公開されました。
同記事には、コロナ禍におけるデータ・ライブラリアンの活動等がまとめられています。一例として、カナダのウィルフリッド・ローリエ大学のデータ・ライブラリアンが、オンタリオ州のウェブサイトで公開されている情報をWayback Machineを用いて集め、新型コロナウイルス感染症感染状況の変化をまとめたファイルを作成し、共有したことが挙げられています。
その他、カナダ統計局と中等後教育機関による“Data Liberation Initiative”(DLI)の取組やメーリングリストを用いたコミュニティ内での情報共有、類似データセットの案内をはじめとした代替手段の提供、新型コロナウイルス感染症関連の研究データの共有支援等が紹介されています。
Cooper, A., E. Hill, S. Keys, M. Steeleworthy, and K. Thompson. “Data in the Time of COVID-19: How Data Library Professionals Helped Combat the Pandemic”. Partnership: The Canadian Journal of Library and Information Practice and Research, 16(1), 2021, p. 1-6.
https://journal.lib.uoguelph.ca/index.php/perj/article/view/6462.
参考:
米国の研究大学におけるデータ・ライブラリアンの配置状況(記事紹介)
Posted 2019年7月31日
https://current.ndl.go.jp/node/38700
カナダ・Portage、新型コロナウイルス感染症に関する研究データの管理を支援するための5つの手引きを公開
Posted 2020年10月6日
https://current.ndl.go.jp/node/42185