2021年5月11日、米国議会図書館(LC)の障害者サービス部門である視覚障害者及びプリントディスアビリティのある人々のための全国図書館サービス(NLS)が、活字による読書が困難な利用者に優れたサービスを提供している図書館を対象とした“Library of the Year”の2020年・2021年度の受賞館2館を発表しました。
“Regional Library of the Year Award”には、アイオワ州デモインのIowaLibrary for the Blind and Print Disabledが選ばれました。5,700人以上の登録者がおり、2020年には41万点以上の貸出があった同館は、コロナ禍によって14人の職員のほとんどが在宅勤務を余儀なくされたものの、ボランティアによる支えもあってサービスを止めなかったこと、ポッドキャスト・ブログ・YouTube等オンラインで利用者とつながったこと、高齢の利用者が孤独を感じないよう電話で西部劇や推理小説を朗読するプログラムを実施したこと等が評価されています。
“Sub-regional Library/Advisory and Outreach Center of the Year Award”には、バージニア州バージニアビーチのBayside Area and Special Services Libraryが選ばれました。約700人の登録者がおり、2020年には約3万点の貸出があった同館は、公共図書館の分館・地元のパーキンソン病協会・オールドドミニオン大学図書館情報学大学院での講演、多様性・包摂性を促し障害者を擁護する政府の委員会への同館職員の参加、地方政府と連携しての研修・能力開発プログラムのためのアクセシブルな文書の作成等が評価されています。
各館には1,000ドルと記念の盾が授与されるほか、パンデミックの規制が緩和された際にLCで行われる昼食会で表彰されます。
Library of Congress Presents Awards to Two Libraries for their Outstanding Service to Readers with Disabilities(LC,2021/5/11)
https://www.loc.gov/item/prn-pr%2021-021/library-of-congress-presents-awards-to-two-libraries-for-their-outstanding-service-to-readers-with-disabilities/2021-05-11/
参考:
米国議会図書館(LC)、活字による読書が困難な利用者に対する優れたサービスを提供している図書館を表彰
Posted 2020年8月21日
https://current.ndl.go.jp/node/41807