オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)ら、FAIRsharingが公開したデータリポジトリの要件への共同意見書を公表

2021年4月1日、オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)は、FAIRsharingが公開した”Data Repository Selection: Criteria That Matter”で記されているデータリポジトリの要件への共同意見書の公開を発表しました。

共同意見書は、COAR、CoreTrustSeal、欧州大学協会(EUA)、Science Europe、World Data Systemが連名で公表したものであり、リポジトリや研究データに関する複数の組織が支持を表明しています。

FAIRsharingは出版者や学術情報流通に関する団体から構成されるコミュニティです。2020年10月13日にデータリポジトリの識別と選択に関する基準を提案する文書を”Data Repository Selection: Criteria That Matter”として公開し、意見募集も行っていました。

COARらは、研究データコミュニティからの意見がその後の改訂に十分に反映されていないとしています。出版者が研究データに関する研究者の決定に過度の影響を与える点、データリポジトリに関する既存のグッドプラクティスに基づいていない点、助成機関や組織・国のポリシーと矛盾する可能性がある点等を懸念として指摘し、その上で、6点の要望を示し対応を求めています。

Joint Position Statement on “Data Repository Selection – Criteria That Matter”(COAR, 2021/4/1)
https://www.coar-repositories.org/news-updates/joint-position-statement-on-data-repository-selection-criteria-that-matter/

Joint Position Statement on “Data Repository Selection – Criteria That Matter”(Zenodo, 2021/4/1)
https://doi.org/10.5281/zenodo.4649136

参考:
オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)らリポジトリのコミュニティ、FAIRsharingが公開したデータリポジトリの要件について懸念を表明
Posted 2020年11月26日
https://current.ndl.go.jp/node/42620

E2296 – データリポジトリの信頼性に関するTRUST原則
カレントアウェアネス-E No.397 2020.09.03
https://current.ndl.go.jp/e2296