OAPEN、単行書のオープンアクセス出版に関する理解を深めるためのツールキット“OAPEN Open Access Books Toolkit”を公開

2020年9月30日、単行書のオープンアクセス(OA)を推進する欧州のコンソーシアムOAPENは、単行書のOA出版に関する理解を深めるためのツールキット“OAPEN Open Access Books Toolkit”の公開を発表しました。

OA出版をよりよく理解し、OA単行書への信頼を向上させることを目的とした無料のリソースであり、Springer Nature社と英・グラスゴー大学が共同で作成し、研究コミュニティ等に所属する70人近くのメンバーが執筆に携わりました。研究者、学術書の著者を主な対象としていますが、出版社、大学、研究助成機関、研究機関を含むその他のステークホルダーにとっても参考になりうるとしています。

同ツールキットではOA単行書出版に関する様々な情報を収録しており、研究のライフサイクルに沿って閲覧できる“Life cycle”、あらかじめ用意されたキーワードやよくある質問から検索できる“Keywords”、“FAQ”といったコーナーが設けられています。

Launch of the OAPEN Open Access Books Toolkit(OAPEN, 2020/9/30)
https://oapen.org/article/10705775-launch-of-the-oapen-open-access-books-toolkit

OAPEN Open Access Books Toolkit
https://oabooks-toolkit.org/

参考:
OAPEN-UK、人文・社会科学研究者のための、オープンアクセス(OA)単行書の出版のガイドを公開
Posted 2015年8月14日
http://current.ndl.go.jp/node/29175

OAPEN-UK、オープンアクセス単行書の出版への効果的な移行を容易にするための推奨事項をまとめた最終報告書を発表
Posted 2016年1月29日
https://current.ndl.go.jp/node/30578

Springer Nature社、OA単行書の利用状況を分析したホワイトペーパーを公開:ダウンロード数は非OA単行書の10倍、被引用数は2.4倍
Posted 2020年9月15日
https://current.ndl.go.jp/node/42001

CA1907 – 動向レビュー:欧州における単行書のオープンアクセス / 天野絵里子
カレントアウェアネス No.333 2017年9月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1907