韓国国立中央図書館(NLK)、過去10年間の夏季休暇期間(7月から9月)における公共図書館の貸出データの分析結果を公表

2020年7月28日、韓国国立中央図書館(NLK)が、過去10年間(2010年から2019年)の夏季休暇期間(7月から9月)における全国1,048館の公共図書館の貸出データ2億4,171万6319件分の分析結果を公表しました。

まず、貸出量は当該期間が最も多く、1月から3月、10月から12月、4月から6月、と続きますが、これは、児童生徒の夏休みや社会人の休暇による読書量の増加によるものとしています。

次に、貸出上位100件を分析した結果、申京淑『母をお願い』が最も多く貸し出され、東野圭吾『ナミヤ雑貨店の奇蹟』、チョン・ユジョン『七年の夜』と続きます。

文学分野では韓国文学の人気が高く、エッセイや散文などは2010年代後半以降より多く読まれるようになったとしています。海外文学では2010年代初頭には英米文学とフランス文学が主流を占め、2017年・2018年は日本文学の人気が目立つが2019年にやや減少したとしています。

非文学分野では、2010年代初頭までは経済学分野が多く読まれたが、2010年代中・後半からは倫理学・韓国史・心理学といった多様な分野に関心が変わったことが確認されるとしています。非文学分野で最も貸し出されたのはキム・ナンド『つらいから青春だ』で、マイケル・サンデル『これからの「正義」の話をしよう』、岸見一郎『嫌われる勇気』と続きます。

また同期間の貸出上位100件中の旅行関係の図書を分析すると、欧州関係の書籍が最も多くなっているとしています。

휴가철, 한국인의 독서패턴이 움직인다(休暇シーズン、韓国人の読書パターンが変わる)(NLK,2020/7/28)
https://www.nl.go.kr/NL/contents/N50603000000.do?schM=view&id=36945&schBcid=normal0302

参考:
韓国国立中央図書館(NLK)、公共図書館948館の貸出データをもとに分析した2019年の貸出状況に関する調査結果を発表
Posted 2019年12月24日
https://current.ndl.go.jp/node/39822

韓国国立中央図書館(NLK)、2018年の公共図書館貸出ランキングを発表
Posted 2018年12月21日
https://current.ndl.go.jp/node/37273

韓国・文化体育観光部、ビックデータを用いた図書館経営支援システムの提供を開始
Posted 2016年1月29日
http://current.ndl.go.jp/node/30576