東京大学総合図書館、公開済の「ピラネージ画像データベース」に検索機能・画像に関するデータ等を追加した「拡張版」を公開

2020年7月22日、東京大学総合図書館は、2019年9月にリニューアル公開済の同館所蔵貴重図書コレクション『ピラネージ版画集』をデジタル化した「ピラネージ画像データベース」について、検索機能・画像に関するデータ等を追加した拡張版を公開したことを発表しました。

「ピラネージ画像データベース」のオリジナル版は、1999年度から2003年度に実施された特別推進研究(COE)「象形文化の継承と創成に関する研究」により構築・公開されました。2019年9月に、東京大学総合図書館がこれを引き継いで、システム運用上の問題から公開が停止していた同データベースについて、画像とメタデータのみ提供する「シンプル版」として公開しました。その後、COEの当時の従事者から協力を得たことにより、オリジナル版の公開当初に提供されていた機能を全て搭載した「拡張版」公開が可能になった、としています。

「拡張版」の「ピラネージ画像データベース」では、ローマ古代と現代の地図を重ね合わせ版画に記載されている遺構の位置を地図上にマッピングするなどして実現した「ローマ地図、地名からの検索」機能、カテゴリー別リストから画像の検索が可能な「主題別の検索」機能、コレクション内での作品番号やピラネージ関連展示会のカタログ番号と画像の対応関係を一覧した「コンコーダンス表」の提供、版画内に描かれた碑文をクローズアップして参照可能な「碑文情報」の提供といった機能追加が行われています。

ピラネージ画像データベース 拡張版の公開について(東京大学総合図書館,2020/7/22)
https://www.lib.u-tokyo.ac.jp/ja/library/general/news/20200722

ピラネージ画像データベース(拡張版)
https://piranesi.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/

参考:
東京大学総合図書館、同館所蔵貴重図書コレクション・亀井文庫『ピラネージ版画集』の画像データベースをリニューアル公開:国際規格IIIFに準拠
Posted 2019年9月18日
https://current.ndl.go.jp/node/39054

東京大学総合図書館の公開するデジタル画像、利用申請なしで二次利用が可能に
Posted 2018年6月25日
http://current.ndl.go.jp/node/36212

E2214 – 佛教大学図書館デジタルコレクションのリニューアルと目的
カレントアウェアネス-E No.383 2020.01.16
https://current.ndl.go.jp/e2214