Knowledge Unlatched(KU)、OpenAPCのデータセットの収録範囲が単行書のオープンアクセス化のための費用“Book Processing Charges(BPC)”に拡張されたことを発表

2020年6月30日、Knowledge Unlatched(KU)は、機関が実際に支払した論文処理費用(APC)のデータセットを提供するイニシアチブ“OpenAPC”とともに、OpenAPCの提供するデータセットの収録範囲が単行書オープンアクセス(OA)化のための費用“Book Processing Charges(BPC)”に拡張されたことを発表しました。

OpenAPCは、OA出版物のAPCの透明・効率的管理を目指すプロジェクト“INTACT”の一部を構成するイニシアチブで、ドイツのビーレフェルト大学図書館が運営しています。今回の初めてのOpenAPCへのBPCの登録では、KUの共同出資による選書プログラムの下で、KUが出版社に支払した全ての費用に関する約1,000冊相当のデータが含まれています。また、KUが資金を募っているその他のコレクションについても、詳細な支払関連データを共有することが予定されています。KUは、自身のOpenAPCへの貢献により、OA単行書のための新しいデータベースが立ち上げられた、としています。

BPCを含んだデータセットは、OpenAPCイニシアチブのウェブサイトで公開されています。2020年夏以降に現在のデータセットからの拡張が予定されています。

OpenAPC and Knowledge Unlatched Launch Public Dataset on Book Processing Charges(KU,2020/6/30)
https://www.knowledgeunlatched.org/2020/06/openapc-and-knowledge-unlatched-launch-public-dataset-on-book-processing-charges/

OA Monograph Charges (BPCS)(OpenAPC)
https://treemaps.intact-project.org/apcdata/bpc/

参考:
CA1907 – 動向レビュー:欧州における単行書のオープンアクセス / 天野絵里子
カレントアウェアネス No.333 2017年9月20日
https://current.ndl.go.jp/ca1907

ゴールドオープンアクセス(OA)誌で出版されたドイツの研究成果物に関する論文処理費用(APC)負担モデルの比較分析(文献紹介)
Posted 2020年3月11日
https://current.ndl.go.jp/node/40463

Knowledge Unlatched(KU)、2019年の利用状況を報告:ダウンロード数と閲覧数の合計は前年比50%増の300万回以上
Posted 2020年3月16日
https://current.ndl.go.jp/node/40497

E2260 – Open Research Libraryの動向
カレントアウェアネス-E No.391 2020.05.28
https://current.ndl.go.jp/e2260