Latin American Digital Initiatives(LADI)リポジトリのリニューアル版が利用可能に:ラテンアメリカ7機関のアーカイブコレクションから6万点以上の画像を提供

2020年6月8日、米国のテキサス大学図書館は、ラテンアメリカ7機関のアーカイブコレクションから6万点以上の画像を提供するLatin American Digital Initiatives(LADI)リポジトリのリニューアル版が利用可能になったことを発表しました。

LADIリポジトリは人権問題・少数コミュニティの記録に特に重点を置いて、ラテンアメリカの提携機関のネットワークからユニークなアーカイブ資料を保存し、デジタルアクセスを提供する共同プロジェクトです。LADIリポジトリのリニューアルは、2018年から2019年にアンドリュー W.メロン財団の支援の下、ラテンアメリカ研究に関する同大学オースティン校の学際プログラム“Teresa Lozano Long Institute of Latin American Studies(LLILAS)”と同校の主要図書館の一つであるベンソン・ラテンアメリカコレクションの提携による“LLILAS Benson Digital Initiatives”、及びテキサス大学図書館のソフトウェア開発チームによって実施されました。

LADIリポジトリに収録されたデジタル化画像はLLILAS Benson Digital Initiativesと提携したラテンアメリカ地域の機関によって実施されました。提携機関は所蔵資料の高品質なスキャン画像と詳細なメタデータの提供を、LLILAS Benson Digital Initiativesは機材・現地研修・技術的なコンサルタント等を提供しています。同リポジトリは研究者・教員・活動家、及びアーカイブ資料が属するコミュニティ構成員を利用対象に想定し、英語・スペイン語・ポルトガル語で利用可能です。グアテマラ、エルサルバドル、ニカラグア、メキシコ、コロンビア、ブラジルの提携7機関が提供するアーカイブコレクションを利用することができます。

リニューアル版のLADIリポジトリは、RDFをベースとして、Fedora 5・Islandora 8・Drupal 8といったオープンソースの技術を結集させて一から構築されました。多言語機能の大幅向上や、オブジェクト間のリンクが増加したことによるクロス検索・発見機能の向上を実現しています。

New Collections Highlighted in Updated Latin American Digital Initiatives Repository(Europe TexLibris,2020/6/8)
https://texlibris.lib.utexas.edu/2020/06/08/new-collections-highlighted-in-updated-latin-american-digital-initiatives-repository/

Latin American Digital Initiatives Repository
https://ladi.lib.utexas.edu/en/home

参考:
テキサス大学オースティン校、所蔵する50万冊以上のラテンアメリカコレクションを電子化 HathiTrustから利用可能に
Posted 2016年10月11日
https://current.ndl.go.jp/node/32705

ラテンアメリカ・カリブ海域における科学史に関するデジタル・アーカイブ(米国)
Posted 2010年9月6日
https://current.ndl.go.jp/node/16778